小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

ワタナベエンタ大澤常務のセクハラはなぜ報じられない? 週刊誌も大澤常務と癒着、志らく妻の不倫、闇営業問題でもいいなりに

 事件はまさに、芸能界の権力関係を悪用したセクハラであり、故ジャニー喜多川社長によるジャニーズJr.へのセクハラ事件を彷彿とさせるが、しかし、問題は冒頭で指摘したように、この重大な不祥事がメディアでほとんど報じられていないことだ。当の大澤常務がある程度の事実を認め、ワタナベエンターテインメントも謝罪をしているのに、ワイドショーもスポーツ紙も週刊誌も不自然なくらい一切封じようとしない。いったいなぜか。

 背景にはもちろん、ワイドショーのMCやコメンテーターに、恵俊彰、立川志らくなど、ナベプロ所属のタレントが大挙起用されていることがある。

 しかし、スポーツ紙や週刊誌系ネットニュースまでが報じなかったのには、もうひとつ大きな理由がある。それは、これらのメディアがまさに大澤常務と癒着し、大澤常務にいわれるがまま、ナベプロ所属のタレントのスキャンダルや不祥事を握りつぶしてきた経緯があるからだ。週刊誌記者が解説する。

「ナベプロは大手芸能プロですが、以前は、スキャンダル報道にそこまで圧力をかけるような体質ではなかった。ところが、大澤さんが広報担当になって以降、ワイドショーはもちろんのこと、スポーツ紙、週刊誌などにも、徹底的に介入してくるようになった。少しでもナベプロのタレントにマイナスな話を載せようものなら、ものすごい勢いで怒鳴り込んでくる。一方でメディアの取り込みもうまく、飲食接待はもちろん、バーターで他の事務所にからむ芸能情報を提供してきたり、タレントのグラビアや連載をもちかけてくる。それで、スポーツ紙も週刊誌も抱き込まれてしまったんです。最近のナベプロは、ジャニーズ、バーニングに匹敵するタブーになっていました」

 その癒着、象徴といえるのが、闇営業問題が発覚した時の報道だろう。周知のように、この問題は「フライデー」が宮迫博之ら吉本芸人が反社会勢力のパーティに参加していたことを報じたことがきっかけで大きな問題になったのだが、実はこのパーティには、ワタナベエンターテインメント所属の芸人・ザブングルの2人参加していた。実際、「フライデー」が掲載した写真にも2人の姿はうつっていた。ところが、「フライデー」は2人の存在には一切触れなかったのだ。

「これも、『フライデー』編集部と大澤常務の関係があったためです。『フライデー』は、AKB全盛期に柏木由紀らナベプロ所属のAKBタレントのグラビアをしょっちゅう掲載しており、大澤常務とべったりで、情報をもらったりもしていた。大澤常務はテレビやスポーツ紙などにも『ザブングルには触れるな』と圧力をかけ、ザブングルのことはなかなか報じられなかった。結果的にこれで、ナベプロは体制を整えることができて、吉本と対照的に批判を免れた」(前出・週刊誌記者)

 また、立川志らくの妻と弟子の不倫関係を「週刊文春」が報じた際、やはり後追い報道がほとんどなかったが、これも大澤常務の圧力の結果だった。今度はスポーツ紙担当記者が語る。

「文春発売の前日だったか、大澤常務から直接電話があり、報道しないよう要請があった。それでスポーツ紙はどこもネット版で少し触れるだけにして、本紙では取り上げなかったわけです。おそらく、各局ワイドショーにもうそういう要請が入っているはずです。本人に『グッとラック!』で説明させるから、とねじこんだんでしょう」

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。