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芸術支援を不要と攻撃する百田尚樹と対照的! 女優・橋本愛が「私は映画に命を助けてもらった」「文化・芸術は最後の砦」


 何から何まで、その通りだ。演劇と小説の置かれた状況の違いを冷静に把握しながら、それぞれにどういう支援が必要かをきちんと述べている近藤のこのツイートを読んでいると、百田の頭の悪さ、想像力のなさが改めて浮きぼりになる。

  しかも、百田のツイートで最悪なのは、〈作家みたいな職業は生きるか死ぬかの時代には必要ない〉というセリフだろう。これが、仮にも作家を名乗っている人間のセリフなのか。

 そう呆れていたところ、百田と対照的な言葉に出会った。ミニシアター支援に動いた女優・橋本愛の言葉だ。

 映画監督の深田晃司監督や濱口竜介監督が発起人となり全国の小規模映画館・ミニシアターを守るため、立ち上げたプロジェクト「ミニシアターエイド基金」【リンク→https://minitheater-aid.org】。両監督と賛同者のひとりである小泉今日子がミニシアター系映画についてトークをしたり、また塚本晋也監督や山戸結希監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督といった映画監督、俳優の井浦新や柄本佑、斎藤工らプロジェクトに賛同した映画人たちのコメント動画がyoutubeに続々アップされ、支援を呼びかけている。

 橋本愛も賛同者のひとりとしてコメントを寄せているのだが、それが素晴らしかった。ミニシアター・映画にとどまらず、文化・芸術が人間にとっていかに必要不可欠なものであるか。自らの言葉で強く訴えたのである。

 橋本はまずこう語り始めた。

「こんにちは。私は昔、映画に命を助けてもらいました。体こそ生きてはいましたが、心の息の根は止まったまま。何を食べても、誰と会っても、どうにもなりませんでした」

 ある時期、死にながら生きているような感覚にとらわれ、倦怠と絶望のなかで日々を送っていた橋本が、たどり着いた居場所が映画館、ミニシアターだったという。

「1日に何軒もハシゴして、何本も映画を観て、ミニシアターという場所がなければ生涯出会うことのなかった作品たちと目を合わせ、ときには睡魔に負けてしまい眠ることもしばしばありました。ですが、あの頃は、自分の家のベッドよりも、はるかに寝心地が良かった。
私が唯一安心できる暗闇は、映画館だけでした。私の人生の時間は止まっていて、スクリーンのなかを流れる時間だけを生きていればよかった」

 映画館が唯一の居場所だったという橋本は、その経験から文化・芸術のもつ力について語った。

「体は1度死んでしまえば2度と生き返ることはできないけれど、死んだ心は蘇生することができる。生き返らせることができる。それができるのは、文化・芸術にほかなりません。
食事も、医療も、人間も、その全てに光を見出せなかった人の、最後の砦なのだと思います。」

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