筆者が2017年9月29日の知事会見で「排除」発言を引き出した当時、元環境大臣で緑をシンボルカラーにしていた小池知事(当時は「希望の党」代表と知事を兼任)は「緑のたぬき」とも呼ばれた。「安倍政権打倒」の旗印を掲げながら憲法改正と安保法制を“踏み絵”にする排除の論理を打ち出した。これが有権者にとって“詐欺的”“騙し討ち”と捉えられたことから産まれたネーミングだったが、今回のコロナ対応でも、医療崩壊の“A級戦犯”から医療従事者を励ます“指揮官”へと大化けしたというわけだ。
こうした実態(正体)を小池知事は知事会見で“お気に入り記者”を優先的に指名、不都合な真実について質問しそうな記者を排除することでメデイアコントロール(世論操作)をしているともいえる(注2)。
なお、小池知事に指されない”記者排除“は5月1日と5日の会見でも続き、25回の新記録を更新。両日とも協力金50万円の少なさと都立墨東病院に関する大嘘発信について声かけ質問をした。
〈1日の都知事会見後の声かけ〉
――知事、少なすぎる(感染拡大防止)協力金(50万円)が(緊急事態宣言)延期の原因じゃないですか。知事の怠慢じゃないですか。イギリスは300万円ですよ。知事の怠慢じゃないですか。協力金、50万円少なすぎますよ。知事の怠慢でしょう。(東京都)医師会も手厚い休業補償をと言っていますよ。(マスク不足の)墨東(病院)でも(マスク確保と)大嘘ついたでしょう。
(小池知事 一言も発しないまま、スチール撮影をした上で立ち去る)
〈5日の都知事会見後の声かけ〉
――知事、(感染拡大防止)協力金50万円、少なすぎるのではないですか。銀座でも店、開いていますよ。安心して休業できないじゃないですか。イギリスは300万円ですよ。知事の怠慢じゃないですか。墨東(病院)の(マスク不足を「確保」と隠蔽改竄した)大嘘もどうするのですか。責任を取らないのですか。
(小池知事は無言のまま会見場から立ち去る)
“お気に入り記者”を優先的に指名する“談合ヤラセ会見”で、正体を覆い隠そうとする小池都政の「口先対策」「言行不一致」に騙されてはいけない。メデイア露出で作り上げる虚像に目を奪われるのではなく、具体的成果を見極める必要があるのだ。
※注1 南淵明宏医師の経歴
1958年大阪生まれ。1983年に奈良県立医科大学卒業。国立循環器センター、シドニー・ビンセント病院、国立シンガポール大学病院などを経て、現在は昭和大学横浜市北部病院循環器センター・教授。
※注2 記者排除については、以下の記事で紹介。「小池百合子都知事の“好意的記者”ランキング! トランプそっくり、会見でお気に入りの記者ばかりを指名」(2017年3月2日)【https://lite-ra.com/2017/03/post-2958.html】
「危険だらけのオスプレイ横田基地配備を止めようとしない小池百合子都知事、やはり“都民ファ―スト”は大嘘だった」(2018年4月28日)【https://lite-ra.com/2018/04/post-3981.html】
(横田 一)
最終更新:2020.05.09 10:27