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三浦瑠麗、高須克弥…「布マスク2枚」を擁護する安倍応援団はもはや精神論だのみ! SNSではネトウヨが浦沢直樹攻撃

 まったく呆れ果てるしかないが、こうした精神論や情緒論以外に、安倍応援団がもうひとつ持ち出してきている話のスリカエがある。それは「安倍政権の支援はマスクだけじゃない」「他のこともやっているのに、マスク配布しかやっていないと言うのはおかしい」というもの。

 たとえば、産経新聞の御用記者・阿比留瑠比氏は〈なんか武漢ウイルスに対する政府の全施策がとりあえずのマスク2枚配布だと誤解、あるいは悪意ある曲解がなされているような。そんなわけないでしょ。みんなストレスが溜まっているからなあ〉などと、「悪意ある曲解」扱いをした。

 安倍応援団とまでは言えないが、政権批判を相対化しようとする発言がやたら多いジャーナリストの佐々木俊尚氏も、マスク2枚配布を「良い施策」としたうえ、こう指摘していていた。

〈あと「他国ではいろんな対応策やってるのに日本はマスク2枚!」とか怒ってる人も多々いるようですが、マスク以外にも様々な施策を打ち出しつつあり、もっと情報を並列で見たほうがいいと思います。ただ現政権は一律現金給付と消費減税に消極的なので、この姿勢には私は強く反対。〉

 さらには、3.11以降、原発や安倍政権の政策を批判する声にばかり「スキャンダラス」などというレッテルを貼って、否定し続けてきた糸井重里氏も〈マスク2枚を全世帯に…に関しては、給付金含む経済対策に関してどうするかを明確に伝えていただいた後で『あ、そうそう、さっきの件とは別に全世帯に布マスクを…』の流れであれば、ここまでバッシング受けることはなかった気がします〉というコメントをリツイートした。

 彼らはこの期に及んでいったい何を言っているのか。国民が怒っているのは、2カ月以上も前からこの事態が予測できたのに何も対策を打たず、目に見えて感染が拡大しても即効性のある生活支援を一切やらず、あげくはじめて国民全員に支援するものとして打ち出してきた施策がほとんど効果を見込めない布マスク2枚だったからなのだ。

 連中は「様々な施策」とか「他の施策」があると言うが、安倍政権はこの間、すべての国民を支援するような政策は何ひとつ打ち出していない。安倍応援団や一部の“ファクト厨”も、今回のマスク批判へのカウンターとして、「政府はすでにコロナ対応で雇用調整助成金を出している」「コロナで経済損失がある人に賃金の9割の休業補償を打ち出した」などという情報を拡散しているが、これは所属企業が雇用保険事業主で、かつ企業が申告してはじめて企業に支給されるものだ(言われているような「90%の賃金保障」は絶対的なものではなく、日額8330円という上限が設定されている)。たんなる経済的損害への損失補填であって、国民への生活支援などではまったくないのだ。

 しかも、このやり方はこれから出される予定のものでも変わらない。昨日、報じられた「1世帯あたり30万円の現金給付」も住民税非課税世帯や収入半減の世帯に限定され、申告が必要だ。

 これでは、本来、救うべき国民を救えないのは明らかだし、全国民に一律で配布するもとにして打ち出されたのは、ネットで言われているように「布マスク2枚」だけなのである。それを「様々な施策をやってる」とか「他の施策をやってる」とか、どこまで安倍政権に甘いのか。

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