A君の証言によると、「合宿所で寝ていたらジャニーさんが横に来て、足をマッサージし始めた。普通に触ってきた。ちょっとイヤだった」と言い、その後、「だんだんエスカレート」し、性的な行為をされたという。これ以上は生々しいため具体的な記述は控えるが、もっと直接的な性行為などの詳細な証言もあったという。
もう一人、SMAPやV6のバックで踊ったり、CMやジュニアのコンサートにも出た経歴があるというB君も、寝ているときにジャニー社長が布団の中に入ってきて性的な行為をされたという証言をしている。
さらに、A君もB君もそろって、ジュニア仲間や先輩らの間で、こんなふうに言われていたと明かしている。
「断ればテレビや舞台に出ることができないらしい」
「ジャニーさんからそういう行為を受けたら、いい仕事がもらえる。逆に受けなかったり拒否するとデビューできない」
ジャニー社長の行為は性的虐待だけでなく、その立場や力関係を背景にしたパワハラでもあったということだろう。しかも、それを未成年者に対しておこなっていた。これら被害者証言の後には、ジャニー社長の証言が控えており、ジャニー社長もその法廷にいたという。
そして、ジャニー社長は自身の証言として「(被害者少年たちが)嘘をついている」と反論していたというが、その後の裁判の展開はむしろ、ジャニー社長のセクハラ行為を認定するものになった。