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安倍首相の「嵐」ライブ鑑賞、政治利用にファンが「嵐に寄生しないで」! 吉本の次はジャニーズ、天皇即位祭典も政権の意向か

 その一方、これまでバーニングと芸能界の双璧をなすジャニーズ事務所のタレントに声がかかることは一切なかった。即位10周年の1999年や20周年の2009年当時といえば、ジャニーズのトップアイドルSMAPの全盛期だったにもかかわらずだ。のみならず、天皇即位関連式典の招待芸能人のなかにすらジャニーズは皆無だった。たとえば即位10周年の「国民祭典」では森繁久彌や北島三郎ら大御所をはじめ安室奈美恵、SPEED、GLAYのTAKUROとJIROらが芸能界から出席したが、ジャニーズはひとりもいなかった。

 ところが今回、奉祝曲の歌唱に抜擢されたのは嵐。ジャニーズ事務所のアイドルが天皇の前で歌唱を披露したのも初めてのことだ。つまり、隠然たる影響力を発揮するバーニングの“縛り”を解かざるを得ないほどの要望、そう、政権サイドの“リクエスト”がなければまるで説明がつかないのだ。

 そう考えてみると、安倍首相が11月30日にわざわざ嵐のコンサートへ行き、メンバー5人に直接、感謝の気持ちを伝えたのも、単に、奉祝曲を歌ったことではなく、「リクエストにこたえてくれて、ありがとう」という意味だったのかもしれない。

 安倍首相や政府サイドがここまで嵐をゴリ押しているのは、当然、ジャニーズを政権PRに取り込もうという腹づもりだからだろう。もちろん、人気アイドルグループとの交流をアピールするだけでも露骨な人気取りだが、狙いはそれだけではない。いま、多くのジャニーズタレントがワイドショーやニュース番組などでMCやコメンテーターを務めている。つまり、政治の動きや政界の不祥事なども扱う、れっきとした報道関係者でもあるのだ。

 近年のジャニーズの報道進出の例は、それこそ枚挙にいとまがない。嵐・櫻井翔の『news zero』(日本テレビ)を筆頭に、中居正広の『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日)、東山紀之の『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日)、TOKIO城島茂の『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日)、KAT-TUN ・中丸雄一の『シューイチ』(日本テレビ)。『ZIP!』(日テレ)では元TOKIO・山口達也の後釜曜日パーソナリティとしてジャニーズの風間俊介を起用、フジテレビの『めざましテレビ』にはHey! Say! JUMP・伊野尾慧が曜日レギュラーで出演している。ラジオだが、関ジャニ∞の村上信五の『村上信五くんと経済クン』(文化放送)でも政治や社会問題を扱っている。ほかにも今年9月で終了したが『ビビット』(TBS)ではTOIKO・国分太一がMC、NEWS・加藤シゲアキが金曜レギュラーだった(未成年女性との飲酒問題で降板)。また、V6の井ノ原快彦が『あさイチ』(NHK)のMC、NEWSの小山慶一郎も日テレ夕方ニュース番組『news every.』のキャスターを務めていた(未成年女性との飲酒問題で降板)。

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