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あいトリ補助金取り消した文化庁・宮田長官があのAPA元谷代表とヨイショ対談!「APAが大好き」「元谷代表は芸術家」

 これが本当に藝大学長まで上り詰めた大御所芸術家なのか?と疑いたくなる感想だ。いずれにしても、こんな“安倍首相のビッグサポーター”“極右のタニマチ”と意気投合し、歯の浮くようなヨイショをする人だから、表現の自由を踏みにじるあいちトリエンナーレへの補助金交付打ち切りに積極的に動いても不思議はない、といわれているのだ。

実際、安倍首相は、各省庁の幹部や有識者委員会に、自分と思想が近い極右・歴史修正主義者を次々と送り込んできた。宮田長官もそうした体質を買われて文化庁トップに抜擢された可能性もある。

 ただ、文化庁のあいトリ交付取り消し問題についていうと、宮田長官が最初に先導した可能性は低い。

 実際、15日の国会答弁でも、宮田長官は部下が用意したペーパーをなんとか読むのがやっとという感じだった。しかも、立憲・福山議員の「宮田長官はいつの時点でこの(不交付決定)状況を確認されて、長官としていつ決裁されたんですか」との追及に対しても、「私、あの、決裁しておりません」「(不交付を知った)第一報は、報道がありました7月31日であり、その後、随時、状況の報告や、不交付決定の報告を受けてまいりました」などと答弁していた。

 また、宮田長官は10月3日に「サンデー毎日」(毎日新聞出版)に直撃されたときも、「不自由展が再開されたら、交付停止を見直すのか」との記者の質問に「それは、私の権限では……。ただ本当に、芸術家として文化を大事にしたい気持ちは変わりませんので。僕も一生懸命、頑張ります」と語っている。記事によれば、宮田長官は神妙な態度で、その目は潤んでいるように見えたという(「サンデー毎日」10月20日号)。

 こうしたことを考えると、宮田氏は、国会答弁でとぼけたというより、本当に決裁も審議官どまりで、報道されるまで詳細を知らなかったと考えるのが妥当ではないか。もちろん、その後の対応などを見ると、宮田長官も責任の一端を担っていると考えるべきだが、しかし、主犯は他にいる。

 それは他でもない、首相官邸だ。周知の通り、安倍政権は“慰安婦像”自体を認めていない。少なくとも、政権中枢には「表現の不自由展・その後」を見せしめ的に使いたい思惑があったはずだ。

 そして、補助金問題が急浮上したのは、事実上、菅義偉官房長官ら政権幹部の“鶴の一声”がきっかけだった。「表現の不自由展・その後」の「平和の少女像」の展示などが発覚した直後の今年8月2日、菅官房長官は会見で「事実関係を確認、精査して適切に対応したい」と宣言。当時の柴山昌彦文科相も同日の閣議後会見で「事業の目的と照らし合わせて確認すべき点が見受けられる」と述べるなど、一斉に圧力を強めた。

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