では、なぜ、見城氏がシークレット扱いになっているのか。それはおそらく、見城社長が前述したように、テレビ朝日の放送番組審議会の委員長を務めていることと関係があるのではないか。
実は、安倍首相と関係の深い見城氏がテレビ朝日の番組審議委員長をやっていることに、批判の声が上がり始めたのが2014年の後半。翌年には週刊誌でも見城氏がテレビ朝日の番組審議委員会で圧力をかけたという報道がなされた。これは、首相動静に見城氏の名前が載らなくなっていった時期とほぼ一致する。
「ネットなどでも、安倍首相と会食を繰り返す応援団がテレビ朝日の番組審議委員長を務めているのはおかしいという批判が上がりました。そのため、面会の事実を伏せるようにしたんじゃないでしょうか。番組審議委員長の椅子というのは見城氏にとっても、安倍首相にとっても、世論操作のために最も利用価値のあるものですから」(週刊誌記者)
もっとも、その後、安倍一強体制がさらにエスカレート。安倍政権の横暴やお友だち優遇がまかり通るようになるにつれ、見城社長も安倍首相との関係を隠そうとしなくなり、『徹の部屋』やTwitterで露骨に安倍首相との関係を誇示するようになった。
今回の佐藤浩市攻撃や実売部数晒しはまさにその驕りの結果だと言えるだろう。
見城社長は結局、その露骨な言動によって批判の集中砲火を浴び、Twitter閉鎖と『徹の部屋』の終了に追い込まれた。
だが、だからといって、見城社長が安倍首相の“名代”として、メディアに影響力を行使する状況は変わったわけではない。Twitterと『徹の部屋』は終了するが、テレビ朝日の番組審議委員長を辞任するという動きは聞こえてこないからだ。
これからはむしろ、安倍首相との関係は水面下に隠されるかたちで、巨大メディアに隠然とした力を発揮していくのだろう。本サイトは引き続き、幻冬舎・見城徹社長の動向を注視していくつもりだ。
(編集部)
最終更新:2019.05.21 11:31