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橋下徹が岩上安身リツイート裁判で矛盾を追及され逆ギレ!「こんな質問は無意味」「あなたにはわからない」と

 そこで再度、岩上氏側の代理人から「方針を決定した会議」の正式名称を訊かれ、橋下氏が吐いたのが「あなたには組織を運営したことがないからわからないですよ」とのセリフだ。その姿はまさに、マスコミの記者を「勉強不足」「わかっていない」などと面罵した首長時代を彷彿とさせるものだった。

 さらに、閉廷の直前には、橋下氏は「岩上氏から謝罪があれば訴訟しなかった」「知事権限で(訪台は)やった」などとこれまでとは違う発言を口にした。前述の通り、訴状において原告は岩上氏に謝罪を求めていなかったにもかかわらず、である。

 結局、被告原告双方の本人尋問はかみ合うことなく、参事自殺をめぐる真相も明らかにならなかったが、この裁判ではもうひとつ、看過できない証言が橋下氏本人の口から飛び出した。

 実は、裁判所に提出した書類によれば、橋下氏は元ツイートの投稿主に対しては提訴していない。また前述のように、参事自殺と橋下知事訪台時のトラブルを結びつけた記事はいくつも存在している。たとえば「フライデー」(講談社)2011年10月28日号は、「大阪府幹部職員が爆弾証言「私の同僚は橋下徹府知事に追い込まれて自殺した!」」なる見出しで掲載。同じ記事は講談社のニュースサイト「現代ビジネス」にも転載され、2019年4月現在でも公開されたままになっているが、これに対しても裁判も起こしていなければ、削除要請もしていないのだ。

 であれば、なぜ橋下氏は単純RTした岩上氏をだけを提訴したのか。明らかに不可解だ。傍聴メモから、岩上氏側による橋下氏への尋問中のやり取りを紹介しよう。

岩上側「2011年10月23日の『現代ビジネス』には『橋下徹府知事に追い込まれて自殺した』とあります」
橋下氏「僕に『追い込まれて自殺した』は虚偽ですね」
岩上側「講談社に削除要請はされているのですか。提訴は」
橋下氏「してません。裁判もないです」
岩上側「岩上さんへの対応と講談社への対応が違う」
橋下氏「その記事は2011年のものですよね。僕が政治家時代の話。政治家時代にはいろいろ書かれましたが、公人ですから、よほど限度を超えていたもの以外は法的対応を控えてました」
岩上側「インターネット上で今も公開されていますが、放置するのですか」
橋下氏「しかたがない」
岩上側「仮に岩上さんが『現代ビジネス』の記事をRTしたとしたらどうなりますか」
橋下氏「(その記事は)匿名の関係者に取材するなどしている。問題のツイートとは違う」

 二重基準にしか聞こえないが、「政治家を辞めた今となっては私人」であり、「自分はなんの権力ももたない」などと強弁を続ける橋下氏。 念のため事実を補足しておくと、橋下氏は政治家時代に「新潮45」(新潮社)2011年11月号に精神科医でノンフィクション作家の野田正彰氏が寄せた「大阪府知事は『病気』である」という記事に対し名誉毀損で提訴している(2017年2月に最高裁が上告を棄却し、橋下氏の敗訴が確定)。

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