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ウーマン村本大輔が朝鮮学校差別を煽る政治とメディアを痛烈批判! 韓国・朝鮮バッシングが無自覚な暴力を生んでいると

 たとえば、2013年4月の国連・社会規約委員会では“日本の「高校無償化」は教育に対する平等の権利を保障するものであり、朝鮮高校の生徒たちと拉致問題との間には何の関係もなく、排除する理由にはならない”と指摘された。また、2014年8月の国連・人種差別撤廃委員会による対日審査でも、「委員会は、締結国に対し、その立場を修正し、朝鮮学校に対して高等学校等就学支援金制度による利益が適切に享受されることを認め、地方自治体に朝鮮学校に対する補助金の提供の再開あるいは維持を要請することを奨励する」とされている。

 ところが安倍政権は、2013年6月には“国連の勧告に法的拘束力はない”という答弁書を閣議決定するなど、こうした指摘や勧告を無視し続け、一方で、「朝鮮学校の無償化除外は差別ではない」なる、なんども否定されている強弁を繰り返している。

 元文部科学次官の前川喜平氏は、朝鮮学校の無償化除外など、政治が主導する差別の扇動を「官製ヘイト」と名付け、在特会などのヘイト団体と地続きであることを指摘している。

〈日本社会に暮らしている「同胞でない人」の中で最も数が多いのが在日コリアンだ。彼らが自らの民族の言語、文化、歴史などを学ぶために設置しているのが朝鮮学校である。安倍政権は朝鮮学校を高校無償化制度から排除し、各都道府県等に対し、朝鮮学校への補助金を見直すよう促した。このような動きを、私は「官製ヘイト」と呼んでいる。
「在日に日本人の税金を使うな」などと筋の通らない主張をする者がいるが、在日コリアンの人々もしっかり税金を納めている。官製ヘイトがまかり通る背景には、在日コリアンの人々に対する偏見と差別意識がある。「同胞でない人は大切にしない」という意識が、その偏見や差別の土壌になっている。そういう偏見・差別の極端な姿が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)のようなヘイト団体だ。〉(「東洋経済オンライン」2019年1月27日)

 国連から何度も是正するよういわれても、高校無償化から朝鮮学校だけを除外し続ける安倍政権。政治が憎悪をあおり、それに丸乗りしたマスコミが朝鮮・韓国バッシングを垂れ流し続けることで差別を扇動している。今回、国連・子ども権利委員会の勧告をほとんどのメディアが報じなかったのは、その歪んだ状況の裏返しだろう。そんななかで、村本大輔のような影響力のある人物が、その差別構造を正面から受け止めて綴ったのは極めて意味のあることだ。あらためて、朝鮮学校だけを排除して補助金を打ち切ろうとすることが、明らかな人権侵害、差別助長であることを認識するところから始めなければならない。
(編集部)

■参考
田中宏「朝鮮学校差別の見取図 その遠景と近景」(「世界」2018年5月号/岩波書店)
『朝鮮学校物語 あなたのとなりの「もうひとつの学校」』(花伝社)

最終更新:2019.02.18 12:59

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