ようするに、これだけ何度も“北朝鮮側が日本政府に被害者の情報を伝えていた”と報じられ、国会で問いただされても頑として認めようとしないのだ。「今後の交渉に支障をきたすおそれ」などと言っているが、田中さんたちに関する情報がもはや“公然の秘密”となり、被害者家族らから「政府は情報をフルオープンにしてほしい」という声が出てきてもなお、安倍首相が公式発表をしないのは、どう考えてもおかしいだろう。
しかも、安倍首相はほかにも、北朝鮮側の非公式な拉致被害者解放を拒否していたという情報もある。
「実はストックホルム合意の少し前にも、北朝鮮側から1、2名の拉致被害者の解放を秘密裏に打診されたにもかかわらず、安倍政権が拒否したという情報が流れたことがありました。もしこれが事実なら、やはり“その程度で妥協するのか”という国内右派の反応を恐れてのことでしょう」(全国紙社会部記者)
以前、安倍首相は蓮池透氏から著書で「拉致問題を政治利用している」と批判されていることについて国会で問われ、逆ギレ。「バッジをかける」などと猛然と否定したが、今回の対応を見ても、もはや安倍首相が拉致問題を政治利用しているのは間違いないだろう。
(編集部)
最終更新:2019.02.19 10:40