そういう意味では、ノーベル賞推薦が嘘でも本当でも、安倍首相が「トランプの犬」だということに変わりはない。おれにゴマをするためならなんでもやる──。これまでの安倍首相のポチぶりをみて、トランプは安倍首相を完全になめているのだ。
実際、最近も、地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の購入をめぐって、安倍首相の情けなさすぎる「トランプの犬」ぶりが明らかになった。
トランプ大統領は昨年9月26日、安倍首相との会談後の記者会見で「私が『日本は我々の思いを受け入れなければならない。巨額の貿易赤字は嫌だ』と言うと、日本はすごい量の防衛装備品を買うことになった」と述べたが、それを代表するのが「イージス・アショア」の購入だ。
当初、イージス・アショアは1基あたり約800億円とされていたが、先日、関連費用含め2基で2350億円と発表。しかし、発表された「2350億円」は発射装置や施設整備の費用を除いた金額であって、実際には〈基地建設費なども含めれば8000億円近くに達する見込み〉(「週刊朝日」2018年11月9日号/朝日新聞出版)とも言われている。
だが、イージス・アショア配備の理由は北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に備えるため。安倍首相がトランプ大統領に感謝したように「上空をミサイルが飛ぶ」ような事態はなくなったいま、その必要性に疑問符がついている。しかも日本はアショアと同性能のイージス艦8隻体制を進めており、その点でもイージス・アショアの配備は不要なのではないかと指摘されているのだ。