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田崎史郎にも“国会通行証”疑惑が浮上!? 時事通信やめたのに今も記者記章を所持し国会に出入り

 つまり、時事通信社は田崎氏のこれまでの功績を評価して、自社名義の記者記章や帯用証の使用を事実上認められているということらしいのだ。

 たしかに、複数のマスコミ関係者に話を聞いたところ、記者記章や帯用証の扱いについては記者会に加盟する各社の裁量によって、フリーのジャーナリストや評論家等に対して貸与・提供することもあるようだ。しかしその場合、“通行証”を貸し出す報道機関のスタンスが問われるのは間違いない。

 しかも、とりわけ田崎氏に関しては、露骨な“安倍政権寄り”のトークや、会社との関係が問題視されており、時事通信社の内部からも“記者証”の使用について「便宜供与」との指摘を受けていた。

 事実、労組のひとつである「時事通信労働者委員会」がホームページで報告しているところによれば、労働者委は時事通信社に対して〈田崎氏に社の正式ポストである「解説委員」を上回るかのような「特別解説委員」なるポストを与え、国会記者会館での記者室の使用などの便宜供与をしてきた社の対応を問題視〉してきた(2018年7月5日団体交渉の報告より)。

 また、労働者委は昨年7月19日の団体交渉でも、〈最近のテレビでの言論活動などを具体的に紹介し、目に余る田崎氏の権力べったりの姿勢は「時事通信の恥」だと批判〉し、〈国会記者会館のスペース使用や記者証などの便宜供与〉についても問題視。報告では「マスコミの役割は権力のチェックであり、政権にあまりにも近い会社だと言われることは報道機関として致命的だ」と強調している。

 しかし、同労働者委によると、今年7月の団交で、大室真生社長は田崎氏との契約の打ち切り理由について「内規で定める満68歳に達したため」としたという。ようは「定年」という説明であり、各方面からの批判を重く受け止めて契約解除ではないというのだ。しかも、労働者委側から田崎氏のテレビなどでの言論についての考えを問われた大室社長は、「私が見ている時は問題なかった」などと釈明までしたらしい。

 だいたい、今年6月まで田崎氏が名乗っていた「時事通信社特別解説委員」なる肩書きについても、報酬等はないが「会社が認めた者」に限って与えられるもので、田崎氏はその「第一号」だという。ようは、時事通信社が田崎氏を評価して与えた特別なイスだったとしか考えられないのだ。

 そして今回、明らかになったように、時事通信社は労組から抗議を受けていたにも関わらず、あいかわらず田崎氏に国会の記者記章と帯用証を使用を許可していたわけである。

 本サイトでは以前から田崎氏の“安倍政権PR”のごとき姿勢を批判するとともに、時事通信社の報道倫理を繰り返し問うてきたが、やはり、“政権とのパイプ役”である田崎氏を簡単に手放すつもりはないらしい。

 いずれにしても、今後も時事通信社との関係も含めて、田崎氏の言動を注視し続ける必要がありそうだ。

最終更新:2018.11.07 11:54

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