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プーチンの北方領土棚上げと安倍首相の屈服に、領土問題が大好物の極右論客・安倍応援団はどう反応したのか?

 ようするに、こういうことなのだろう。いかにも「保守派」らしく「北方領土を返せ!」と勇ましく吠えてきたアチラの人たちは、親分の安倍首相が何の結果も残せず、ましてやプーチンから棚上げ通告までくらったのを目の当たりにしても、絶対に安倍首相の無能さを批判したりはしない。結局、北方四島の問題へ取り組む姿勢などポーズに過ぎず、安倍首相をお守りすることが何より大事なのだ。北方領土と安倍晋三とを天秤にかけたら、迷うことなく安倍をとる。

「だって北方領土なんて、安倍さんに比べればどうでもいいじゃん」──連中の態度を見ていると、そんなエゲツない本音がダダ漏れになっているのである。

 もはや“エセ右翼”どころか“アベ教の信者”だが、しかし、そんな倒錯した安倍首相の周辺でもっとも噴飯ものなのは、やはり、官邸を置いてないだろう。

 菅義偉官房長官は13日の会見で、プーチン発言について「平和条約を締結して日露関係の発展を加速したいとの強い気持ちの表れ
「わが国の立場をロシア側も承知している
と苦し紛れの火消しに必死。さらに、14日の閣議後の会見では、韓国が竹島周辺を無許可で海洋調査していたことを持ち出して「昨年11月28日、調査の実施を把握し、外務省北東アジア課長から在日韓国大使館の参事官に抗議した」などと言い出した。

 かつて日本人が生活し、いまも祖先の墓がある北方の島々については何を言われても事実上の沈黙なのに、竹島となると、海洋調査だけで強行抗議って……などと突っ込むのは野暮だろう。去年からの話をわざわざ今頃になって持ち出したのは、あきらかに北方領土問題での“大失態”を隠すためのカウンター情報でしかない。あまりにトホホではないか。

 いずれにしても今回の訪露は、「地球儀を俯瞰する外交」「価値観外交」とやらの失敗と、安倍首相の外交センスのなさ、無能さを満天下に知らしめただけでなく、その取り巻きである応援団の軽薄さと御都合主義をも暴露させた。これが「保守派」を自認する安倍界隈の本質である。

 先日、本サイトの記事でもお伝えしたが、安倍首相は14日の総裁選討論会で朝日新聞の記者から対露外交について追及され「ウニなどについて合意しましたよ!」と逆ギレした。あれだけ北方領土を取り戻すと大見得を切っておいて、成果がウニ。この首相にしてこの応援団あり、ということなのだろう。

最終更新:2018.09.16 12:57

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