今年の総選挙における一番の話題はNMB48の須藤凜々花による「結婚スピーチ」騒動だった。ファンはもちろん、高橋みなみや大島優子などのOGをも巻き込んだ大騒動に発展し、その後しばらくはワイドショーをこの話題が席巻した。
この騒動に関して本サイトが一番問題だと感じるのは、どう考えてもすさまじいバッシングを受けることがわかりきっている「結婚スピーチ」が行われることを知っていたのにも関わらず、それに対するケアを行わず、また、批判の矢面に立つ須藤を秋元氏がいっさい守らなかったことだ。
いや、守るどころかむしろ、秋元氏は「結婚スピーチ」について重大な嘘をついてきた。
地上派のテレビ中継が入っている興業の場で「結婚スピーチ」などということを周囲のスタッフに無断でできるはずがない。秋元氏による決裁は確実に受けているはずで、常識的に考えればそんなことは誰でもわかることなのだが、予想以上の反響が起きたためか、秋元氏は事前の決裁について「知らぬ存ぜぬ」を貫き通そうとした。
騒動直後の6月25日付読売新聞の連載コラムでは〈僕は彼女とまだ直接、話せていないので詳しくはわからないが、彼女なりの苦渋の選択だったと思う〉と綴り、事前に自分は知らなかったと責任転嫁した。
しかし半年後、秋元氏の〈まだ直接、話せていない〉という言葉は嘘だったことが判明する。
12月13日放送『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ)にゲスト出演した秋元氏は当時の状況について「前日そういう話がありますっていうのが現場のマネージャーから上がってきたんですよ。それで、『いや、それはもう本人の問題だから、本人と相談して。どっちでもいいよ。本人と決めなさい』って話で投げたんですよ」と証言。当時の「知らぬ存ぜぬ」の態度が自らに火の粉がかかってこないための「逃げ」であることを自らバラしたのだ。
当人の自己判断に任せたのなら、それは「ケツはもつ」ということを意味するだろう。事前に決裁を仰がれていた以上、それができないのならストップさせるべきで、それが組織の長の役割であるはずだ。
だが、結果的に秋元氏は予想以上の大炎上となるのを見届けると「詳しくはわからない」と逃げ、半年以上の時が経過したいまになってようやく事前に決裁していたことを明かした。
この事件は、秋元氏のキャリアを通じての「無責任体質」を象徴していると言えるだろう。
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今年は単純計算で2カ月に1回ペースで炎上騒動を起こしてきた秋元氏。しかし、これらの事例で、秋元氏本人から事情説明や謝罪のコメントが出されたものはひとつもない。
また、そういった問題で世間から寄せられた声を秋元氏が真摯に受け止めているのかは甚だ疑問だ。今月27日に発売されたばかりのNMB48のシングル「ワロタピーポー」では、〈何かをやれば叩かれる/反論すれば大炎上/揚げ足取られて拡散中/とかくにこの世は住みにくい〉と歌われており、本稿で挙げたような諸問題は〈揚げ足取られて〉の範疇であると、他ならぬ歌詞で表現している。
この調子では来年もさらに多くの人を傷つけ、炎上騒動を引き起こすこと必至だろう。
(編集部)
最終更新:2017.12.30 03:08