翁長雄志オフィシャルWEBサイトより
名護市沖にオスプレイが墜落してちょうど1年にあたる12月13日、またも起きてはならないことが起こった。本日午前、沖縄県宜野湾市にある普天間第二小学校のグラウンドに、1メートル四方の窓枠が落下。落下時は児童約60人が体育の授業を受けていたところで、落下の衝撃ではねた小石が男児の手の甲に当たり、けがを負ったという。一方、在沖縄米海兵隊は、この落下物が米軍海兵隊の大型輸送ヘリCH53Eのコックピットの窓枠であると認めた。
翁長雄志沖縄県知事は、事故直後のお昼前には現場の普天間第二小学校に駆けつけ、窓枠が落ちたグラウンドを視察。「一番守ってあげなければならないのは子どもたちだ。子どもたちの生命や財産が脅かされている。とんでもないということで現場に来た」と怒りをにじませ、「数日前は保育園、今回は小学校という最もあってはならない場所で起きた。無条件で日本政府や米軍に対応してもらわないといけない」と日本政府と米軍に早急な対応を求めた。
授業中の小学校のグラウンドにヘリの窓枠が突然振ってくる──幸い児童は軽傷で済んだものの、もし子どもたちの身体を直撃していたらと考えると背筋が凍る。事実、1965年には読谷村で米軍が訓練中に吊り下げたトレーラーが落下し、11歳の女児が圧死するという痛ましい事故も起こっている。
しかし、このように子どもの身の安全を危険に晒した重大事故であるにもかかわらず、山本朋広・防衛副大臣は米軍に対して「飛行停止」を要請するのではなく、米軍に判断を任せる「飛行自粛」の申し入れに留めたのである。
県民の命の安全を守るよりも、米軍の言いなりとなる日本政府──。しかも同時に深刻なのは、「安全を守れ」という当然の声に対して、卑劣なバッシングが巻き起こっている現実だ。
今月7日には、普天間基地近くの緑ケ丘保育園の屋根に「US」などと書かれたプラスチック製のCH53Eの装置カバーが落下するという事件が起こったばかりだった。しかし、在沖米海兵隊は翌8日、「飛行中に落下した可能性は低い」と事実を否定。落下物がCH53と同型の部品であることを認めつつも、「飛行前に取り外した上、いまも過不足なくそろっている」とした。
こうして海兵隊が否定すると、信じがたいことに保育園には「自作自演だろう」「嘘をつくな」という誹謗中傷の電話やメールが寄せられるようになったという。その内容は、以下のようなものだ。
「米軍は落としていないと言っている」
「(落下の衝撃で壊れず)よっぽど丈夫なトタン屋根なんですね」
「でっち上げて、よくそんな暇があるな」