他にも、本サイトが調べたところ、稲田元防衛相の資金管理団体「ともみ組」の16年分収支報告書には、同年1月23日と12月21日の2回、保守系評論家の金美齢氏に「講師謝礼」等の名目で合わせて20万円を支払っていた。金氏といえば、安倍首相への個人献金が有名で、親族ぐるみで献金を分けることで個人献金の限度額を超えるという“分散献金”の疑いも取り沙汰されたが、テレビでも『バイキング』(フジテレビ)などに出演し、そのタカ派論説をぶっている。安倍政権中枢の政治家とべったりなのは明らかだ。
いずれにしても、政治資金収支報告書からわかるのは、安倍自民党と御用ジャーナリスト・評論家の癒着関係だ。言っておくが、彼らは安倍政権を擁護するかたわら、政権を批判するメディアに対するバッシングや疑惑潰しの解説も展開してきた。しかもケント氏にいたっては、報道圧力団体「放送法を遵守する視聴者の会」の中心メンバーとして「報道の公正中立」を謳ってすらいる。一方で自民党からカネをもらっていたのだから、完全に化けの皮が剥がれたというべきだろう。
しかも、これは田崎氏やケント氏らだけの問題ではない。まだ表沙汰になっていないだけで、自民党からカネをもらいながら、政権擁護を連発している言論人は、おそらくたくさんいるだろう。私たちが何気なく見ているテレビ番組の出演者は、実は、自民党からカネを受け取っている“スポークスマン”である可能性は決して低くないのだ。少なくとも、テレビで流れる露骨な安部ヨイショにはよく用心していただきたい。
最終更新:2017.12.04 11:08