こうした歌詞のひとつひとつに、SNS上では3人の境遇を重ねる人が続出。さらに、ファンを驚かせたのは、「あの2人」を想起させる歌が織り交ぜられていたことだろう。もちろん、その2人とは、中居正広と木村拓哉だ。
中居がTHE BLUE HEARTSのファンであることは有名な話だが、稲垣、草なぎ、香取の3人はTHE BLUE HEARTSの「青空」をチョイス。また、コンサートで中居がソロで歌ったこともあるGLAYの「HOWEVER」や、中居が『SMAP×SMAP』(フジテレビ)で「よく聴いている」と話していたback numberの「クリスマスソング」を熱唱した。
さらに驚いたのは、B’zの歌を選んだことだ。草なぎはB’zのファンなのだが、それ以上にB’zといえば真っ先に思い浮かぶのは、稲葉浩志と木村拓哉の親密な間柄。しかし、3人はそんな木村色の強いB’zの歌を2曲も選曲。しかも、中居の連続ドラマ初主演作である『味いちもんめ』(テレビ朝日)の主題歌だった大黒摩季「ら・ら・ら」から、B’zの代表曲「ultra soul」と2曲つづけて披露した。その上、大トリ前に歌ったのは、木村と中居が好きな「雨上がりの夜空に」(RCサクセション)だ。
さすがに偶然とは思えない、この中居と木村を意識した選曲。香取にいたっては、THE BLUE HEARTSの「青空」を歌い終わったあとカメラに向かって手を振ってさえみせた。この行動に対しては「中居くんに手を振ったんだよね」という“推測”がSNS上に拡がった。
このほかにも、草なぎがツイッターに寄せられるSMAP再結成を望む大量のメッセージに「いいね」を返したり、木村がプレゼントしたとみられる指輪を香取が身につけていたこと、稲垣が「6」という数字が入ったネックレスをしていたことなど、ファンにとっては森且行を含めた6人の再結集を期待したくなる暗示が番組中には垣間見られた。
「SMAP」という言葉が禁句扱いとなっていることはきのうお伝えしたが、SMAPという名前は1回も使えなくても、メンバーが2人欠けていても、紛れもないSMAP精神そのものがここに生きているということを感じさせてくれた72時間だった。
今後もジャニーズのみならず既存の芸能界のしがらみによる様々な圧力や妨害が彼らの行く手を阻もうとするだろうが、それでも、きっと彼らはそのタブーをかいくぐって自由で新しい表現、エンターテインメントを発信してくれるはずだ。
(大方草)
最終更新:2017.11.06 01:01