小室氏に対する不安の声はネットだけではなく、良識的な保守派の論客からも出ている。たとえば「文藝春秋」7月号の座談会で、ノンフィクション作家の保坂正康氏や、退位特例法の有識者会議メンバーでもあった所功京都産業大学名誉教授も、眞子内親王と小室氏の結婚について違和感や心配をもらしていた。
所氏はまず、ふたりの自由な交際や結婚に疑問を呈す。
「一般国民と同じ自由が享受できないのはやむをえないことですし、そういうご身分のことを度外視してはいけないのではないかという思いです。
今上陛下の場合も、皇太子殿下の場合も、出会いは恋愛かもしれませんが、最終的には周囲によって“整えられた結婚”だったとみられます。
伝えられるところ、眞子内親王と小室圭さんは、五年前にICUで出会ってから一年後にはプロポーズされ、その後も自由な交際をつづけて来られたようです。
ある意味、それは国民の憧れかもしれません。しかし、それでいいのかなという疑問が残るんです。やはり皇室に生まれた以上は特別な身分ですから、公的な立場と務めをみなさん共有しておられる。そうれあれば、結婚という問題も、やはり完全な自由ではあり得ないのではないかと思われます。」
保坂氏も、皇族という立場に対する責任を問う所氏に同調し、さらに小室氏の経済力や職業について不安を述べる。
「私も所さんの心配にはいくつか同感するところがあります。例えば、内親王と結婚するとはどういうことなのか、それから、この結婚はどういう意味を持つのかということを、小室さんはどこまでお考えなのだろうかと。失礼かもしれませんが、その点については説明がなかったために、大丈夫かなといった不安感みたいなものは残りました。
端的に言えば、例えば、経済的に自立できるのだろうかということもありますね」
「パラリーガル(弁護士の指示・監督のもと法律事務に携わる専門職)という言葉は初めて聞きましたけれど、実際に資格をお持ちなわけではないし、まだまだ経済的には不安定な立場ですね」
また、保坂氏と所氏は、小室氏が将来、弁護士という仕事に就く可能性があることについても懸念を表明している。
「こんなことは余計なお世話かもしれないんですが、将来弁護士になられても、ちょっと心配だとは思ってたんですよ。まだお若いこともありますけれど。(略)かなり生々しい社会の矛盾なり現実を背負う職業ですから」(保坂)
「(略)どういう形であれ、要するに権利を主張して争う仕事ですから、当然、利害が絡んでくる。杞憂かもしれませんが、それに巻き込まれないだろうかという心配があります」(所)
「そういうことを考えると、皇室から完全に離れてしまうというのもどうかなという気がします」(保坂)