有田芳生公式サイトより
民進党の蓮舫代表に対し戸籍公開を要求するという、とんでもない差別が公然と行われている。それもネトウヨの戯言などでなく、当の民進党の国会議員までが公言しているというのは、信じ難く許されない事態だ。
この問題について、反ヘイト・反差別の活動に長く携わってきた同党の有田芳生議員からの緊急寄稿を以下に掲載する。
(編集部)
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問題の発端は7月11日だった。この日、民進党は国会議員を対象に都議選を総括するブロック会議の1回目を行った。全国をブロックにわけて行われるもので、18日まで断続的に開かれる。ちなみに私が出席した東京選出議員の会議は14日に終った。民進党の都議選での当選は5人。公示時点で23人が立候補、7人が現職だったから2議席減の敗北(蓮舫代表は「惨敗」と発言)である。非公開で行われた会議の内容は、翌12日の「産経ニュース」でも報じられた。見出しにはこうある。
〈民進・都議選総括会議(非公開)の主な発言「蓮舫代表は都議選の得票率が低かったところから衆院選に」「党執行部刷新を」〉
わざわざ「非公開」を強調しているところに記者の誇らしさが表れている。会議の内容を知るために「壁耳」(かべみみ)という方法が通常は行われている。会議が行われている部屋に記者が耳をつけて、内部で行われている話し合いの内容を聴くのだ。しかし総括会議が行われたのは衆議院第2議員会館地下にある民進党会議室だ。ここはドアを開けて部屋があり、さらに先に会議室があるから、記者は隣室に入れない。したがって「壁耳」はできない。
もう2つ方法がある。出席した議員から話を聞くことだ。これがもっとも当たり前の取材だ。さらにもうひとつは、出席議員にICレコーダーを預けて、会議の内容をすべて知ることである。この日の産経新聞の報道では8人の議員の発言が名前とともに端的にまとめられて報じられていた。「壁耳」以外のいずれかの方法で記者が知るに到ったのだろう。
産経の記事には、中国地方選出議員がこう発言としたとある。
「蓮舫氏の『二重国籍』問題は党最大の障害だ」
都議選で敗北した原因が、あたかも蓮舫代表の「二重国籍問題」だったかのように産経新聞だけではなく報じられ、広がっていった。