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FNS歌謡祭出演なんかよりすごい! 長渕剛が柳美里と南相馬の高校の校歌を共作…2人の震災、反原発への思い

 事故によって土は汚され、動物たちも犠牲になった。そして、もう故郷に帰ることができない人々を大量に生みだしたのにも関わらず、現政権は原発再稼働へと向けてどんどん歩を進めていく。喉元過ぎれば熱さ忘れると言うにはあまりにも短い。3.11からまだ数年しか経っていないのにも関わらず、この国はまた悲劇を生み出そうとしているのだ。そんな状況に長渕はこう怒りをぶちまける。

「自国にプライドを持ちたいという気持ちが皆ある。だけど国は嘘をつく。僕たち民衆はいつも国家に裏切られる」

 富士山麓オールナイト・ライヴではオーディエンスによって日の丸が振られ、ネットで拡散されたその写真は「愛国カルト」と揶揄されたりもしたが、柳は旗が振られている様子を見てむしろ「怒り」を感じたと言う。

「日の丸の振り方に仰天しました。(中略)富士オールナイトライブで振られた日の丸は、日本が自国の国土と国民を蔑ろにしている、という憤怒と抗議によって振られたものなのですね」
「ファシストはあんな風に前後に、拳と一緒に突き上げるようには振らないですよ。戦時中に出征兵士を見送る時や、ヘイトデモでは左右にパタパタひらひら振っている。富士ライブでの旗の振り方は内心からのストレートな怒りを表現している。他国の国旗でも、あんな風に振られたのは見たことがない」

 県立小高産業技術高校の校歌は現在制作中とのこと。この作品がどのように公表されるかなどの発表はまだ少し先のことになりそうだが、あくまで自分の身体ごと現地に飛び込むことで被災地や原発について考えを深めてきた2人(今回の校歌制作にあたっても2人は避難先の仮説校舎などを見て回ったという)がどんな校歌をつくるのか楽しみである。
(新田 樹)

最終更新:2016.12.07 10:04

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