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ディズニーが「東京大空襲」をけしかけていた! 戦後は原発の旗振り役に…日本に災厄もたらすディズニーの黒い顔

 そして、この映画は、原爆投下から十数年しか経っていない日本でも大々的にテレビ放映され、日本の原発導入の世論作りに大きな役割を果たしたのだ。1958年に発行された科学技術庁原子力局の『原子力委員会月報』には原子力教育に役立った映画として『わが友原子力』が挙げられている。

 ちなみに、日本でこの映画の公開に尽力したのが、初代原子力委員長で「原発の父」ともいいわれる正力松太郎率いる読売グループだった。有馬哲夫氏の著書『原発・正力・CIA』(新潮新書)によると、正力は当時、CIA の意向を受けて、原発を日本に建設させるために、さまざまな工作を行っており、そのひとつが、ディズニーの『わが友原子力』の系列の日本テレビでの放映だったという。

 同書によると、ウォルト・ディズニーの実兄であるロイが日本テレビを訪問し、『わが友原子力』を「ぜひNTVで放送し、日本の人々にも原子力の実態を理解して欲しい」と申し入れたという。そして、1958年1月1日の元旦に同作品は日本テレビで放映された。そのプロモーションは読売グループをあげて大々的に展開された。放映の前日の12月31日には高松宮を招いて試写会を開催。この試写会の様子を読売新聞が大きく報道している。

 しかも、この正力とディズニーの関係はのちに東京ディズニーランドを誕生させる結果となった。1960年代、京成電鉄が日本でのディズニーランド建設構想をぶちあげ、アメリカに交渉に出かけるのだが、その際、仲介の労をとったのが正力だったのである。

 また、東京ディズニーランドには「クラブ33」という一般人が入れないVIP専用サロンがあるが、ここでは日本テレビ前会長の故・氏家齊一郎の誕生会が何度か開かれ、そこには原発利権に深くかかわる政治家がズラリ顔を揃えていたという。

 つまり、東京ディズニーランドは、原子力利権の副産物だった可能性があるのだ。そして、この原子力利権に群がった連中によって、福島第一原発事故という重大事故は引き起こされた。

 大空襲に、原発。ディズニーが日本にもたらしたものを考えると、とても「夢の国」などとはしゃぐ気分にはなれなくなる。
(新田 樹)

最終更新:2018.10.18 03:46

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