赤旗日曜版9月4日付のスクープ第二弾には、稲田氏側へ白紙領収書を発行した自民党議員がずらりとリストアップされている。そのなかには高市早苗総務相や加藤信勝一億総活躍相、丸川珠代五輪相ら現役閣僚10人のほか副大臣11人の名前が挙げられており、当然のように今村復興相も含まれている。ここに官房副長官なども加えると、現安倍内閣の実に30人もの議員が白紙領収書を発行していたことになる。
また、この白紙領収書問題を取り上げた「フライデー」(講談社)9月9日号には、自民党ベテラン代議士秘書のこんなコメントが掲載されている。
「白紙の領収書を渡すのは永田町では“常識”です。誰かが政治資金パーティを開催するとなれば、事務所に行って祝儀袋を渡す。そのとき、見返りに白紙の領収書をもらう」
つまり、自民党はこの裏金づくりの温床となりうる問題行為を組織ぐるみで行ってきたのだ。
しかし繰り返すが、この白紙領収書問題を追いかけたメディアはごく一握りの週刊誌だけ。テレビと新聞は現在まで完全に見て見ぬ振りを決め込んでいるのである。
ようするに、テレビや新聞は官邸からの相次ぐ圧力行為やバッシング攻勢にビビりきっていて、いま、権力の監視のために何を伝えるべきなのかという正常な判断さえできない状態になっているのだ。
冗談ではなく、この頃、安倍政権の金銭疑惑は「しんぶん赤旗」しかやらないという状態になっている。この国にはびこる政治と金の問題をクリーンにするためには、あらためて、国民の側からマスコミの尻を叩く必要があるということらしい。
(宮島みつや)
最終更新:2017.11.24 06:41