竹田氏は当然、男系男子を守るべきという立場なのだが、その根拠としてこんなことを言い始めたのだ。
「どうせね、(男系男子が)途切れるんだから今壊せっていうのは、この病人はもう長くないから今殺せ(と言っている)に等しいわけで」「この法隆寺はいつか朽ち果てるんだから今壊せというのと同じ」
これには、小林よしのり氏や司会の田原総一朗氏ら出演者も「殺す気ない」「全然違う(笑)」と呆れていたが、竹田サンの勢いは止まらない。
女系天皇に反対の理由を聞かれて、「女性宮家の旦那っていうのはどこの馬の骨かもわからないじゃないですか」などと、露骨な差別意識を見せつけたかと思えば、「あのね、はっきり言います。天皇というのは血以外の何物でもない!」「天皇というのは血統の原理なんです。これを変えてしまったら皇室が終わります」とがなりたてはじめたのである。
これに田原から「血の原理はわかった。だったら女系でもいいじゃない」と返されると、一言、「それは血の原理じゃないんです」。竹田サンのなかでは女性は血統に入らないらしい。
しかも、竹田サンはこんなトンデモな自説まで語っていた。
「皇室典範って皇室は養子をとることができないって規定があるんですね。だから旧皇族の男系の男子から養子をとることが可能だというふうに変えるわけです。そうするとですね、どんなふうに可能性が広がるかというと、赤ちゃんでまずいいわけですよ。だいたい養子って赤ちゃんじゃないですか。個人の意思が芽生える前に。民法は赤ちゃんで養子をとれるようになってるんですね。成人していてもいいし、なんなら夫婦養子でもいいんです。そこまで広げればいくらでも(男系男子が)できる。しかもですね、旧皇族はこれからどんどん子どもが生まれてきます。私の周辺でもいとこ連中どんどん子どもが生まれて、その旧宮家、11宮家のうち、若い世代がどんどん子どもが生まれてきています」
“天皇血”にこだわると言いながら、孫である愛子内親王をさしおいて、70年も前に皇籍離脱をした旧宮家の10親等以上離れている赤ん坊を養子に迎えろと主張しているのだ。