実際、一部のメディア関係者やネットでは、「さすがに今回はなんらかのペナルティが中島に課せられるだろう」「おそらくドラマ主演は流れるのではないか」という見方が有力だった。
「『文春』にもスポンサーとペナルティを相談しているという情報が書かれていましたし、最低でも、草なぎ剛の全裸騒動のような短期休養は免れないんじゃないか、といわれていましたね。当然、ドラマも企画そのものがなくなってしまうだろう、と」(芸能関係者)
ところがフタを開けてみたら、『HOPE』の7月17日からの放映開始も、中島が主演というのもまったく変更なし。それどころか、フジテレビはドラマのキャストや主題歌がスピッツの新曲「コメット」に決定したことなどの番宣をガンガン流し始めたというわけだ。
この背景にはもちろん、ジャニーズ事務所の圧力とそれに唯々諾々と従う芸能マスコミによる不祥事隠蔽があった。
「Hey! Say! JUMPは、飯島(三智)マネージャーを追い出してジャニーズの全権を握りつつある藤島ジュリー景子副社長が今イチオシのグループ。事務所は事件発生当初から、中島が警察の聴取を受けたことなどを把握していましたが、ジュリー副社長が『なんとしてでも不祥事を抑え込め』と厳命を出し、徹底的に事件潰しに動いていたようです。警察にも手を回していましたし、被害者対策もして、事件化しないよう動いた。『週刊文春』にスッパ抜かれた後も、一応、謝罪コメントを出しましたが、マスコミ各社に報じないよう箝口令を敷き、フジにはそのままドラマを放映するようにと圧力をかけたと聞いています」(ジャニーズ関係者)
そして、この隠蔽工作に、芸能マスコミは完全に従った。ワイドショーはこの事件のことを1秒たりとも扱わなかったし、中島と吉田羊の7連泊については大々的に報じたスポーツ紙も、痴漢事件についてはほとんど触れなかった。
「マスコミが抑え込まれたことで、最終的にはフジもそのまま放映することで同意したようです。まあ、フジは芦田愛菜やシャーロット・ケイト・フォックス、寺田心が出演した日9ドラマ『OUR HOUSE』が大コケして9話で打ち切り。福山雅治主演の月9ドラマ『ラブソング』も同様に大コケ。これで『HOPE』が飛んだら、ドラマ班はもっと大混乱に陥ってしまう。フジとしても最も望んでいた展開だったというところでしょう」(フジテレビ関係者)
これがいかに理不尽な状況であるかは、たとえば今年ワイドショーを席巻したベッキー不倫騒動と比較すれば明からだろう。