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報道圧力団体「視聴者の会」公開討論でリテラが安倍首相との癒着を徹底質問! 上念司と小川榮太郎が珍回答を連発

小川 えっと、今の発言だけでは、わかりません。ようするに、その番組全体をまずきちっと……今ね、私ども検証報告本当にやっているんです、毎日。で、たしかにおっしゃるとおりでね、もっと全部やったほうがいいというご意見ももっともなんですよ。ただ、お金も人も、ないんです。だからね、調べたとき95対5とか極端だったTBSやテレビ朝日を先に優先してますけれども……

――「先に優先してる」って言ってるじゃないですか! 意図的ですよそれは。

小川 そりゃそう当たり前じゃないか! だから偏向してるから、偏向してるからね? それで、それを優先して視てるんでしょ? じゃあ次にお金の余裕が出たらちゃんと他もやりますから資金面の心配をしてください。

…………………………………………

 ここでいったん本サイトの質問は打ち切りとなり、他社の質問時間に移った。

 やりとりを見てのとおり、小川氏は安倍首相に著書『約束の日』を“爆買い”してもらったことを「安倍さんが総理になる可能性はなかった」「誰が何冊買ったかなんか著者は知らない」としらばっくれ、さらに「私自身がかつてどのような本を書いたかは関係ない」とまで嘯いた。

 まったくよく言うわ、という感じである。そもそも、『約束の日』は安倍首相が幻冬舎の見城徹社長に売り込んで、出版にこぎつけたといわれている。そうでなくては、誰がまったく無名の、一冊の著作もない自称評論家のやけに自意識過剰な政治家ヨイショ本を出版してくれるというのか。

 しかも、そもそも小川氏は、この“安倍礼賛本”発売前の12年2月には「創誠天志塾」という私塾を主催しており、自身のブログでその目的を「安倍晋三氏の総理大臣再登板の為の民間有志運動」と明言していた。ちなみにその12年9月の勉強会では、安倍氏本人も出席して「安倍晋三総裁選決起集会」への参加の呼びかけを行っている。また、「視聴者の会」が最初に岸井氏を攻撃した例の全面意見広告が産経新聞に掲載される3日前の昨年11月11日、小川氏の新著出版を祝うパーティが開かれたのだが、そこに安倍首相が会の発起人として出席している。小川氏が現在でも安倍首相とべったりなのは客観的事実から明らかだ。こうした安倍首相との蜜月関係をもつ人物が「関係ない」というのは無理がある。

 そして、本サイトが指摘した、安保法案の採決が間近にせまっていた15年9月4日、安倍首相が生出演した『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)での、日本テレビ・青山解説委員による「法案が廃案にされては困る」「うまく巻き込んでいく」という発言についても、小川氏は“番組全体を見なければわからない”と煙に巻き、“資金難からすべての番組をチェックすることはできない”と論点をずらした。しかし、青山氏は日本テレビという放送局の政治報道を代表する存在であり、その発言は誰がどう見ても政権の代弁者的なものだ。これこそ、国民の知る権利を妨害し放送法の理念に反する行為というほかない。小川氏にはその認識がないのだろうか。それとも、「まずい」と思ったからこそ回答できなかったのか。後者だろう。

 ちなみに、小川氏は「WiLL」(ワック)16年4月号で、〈「朝まで生テレビ」や「たかじんのそこまで言って委員会NP」などは、視聴者は司会者のキャラクターや出演者の過激な発言、番組の政治的偏向そのものを楽しんだり、ヤジりたくて見る人も多く、それがこれらの番組の社会的な役割とも言える〉とする一方、〈報道番組は政治バラエティーではない〉という二枚舌を用いている。だが、本サイト記者の質問に対して「偏向してるから」「TBSやテレビ朝日を先に優先してます」と暴露したように、明らかに政権に批判的なテレビ番組だけを潰そうとしていることを自ら証明してしまった。「資金面」は言い訳でしかない。

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