『あなたが知らないディズニーランドの新常識44』(堀井憲一郎/新潮社文庫)
2015年の入場者数で、東京ディズニーシーがユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に抜かれ、東京ディズニーランドも前年より4%の入場者減。この背景には、USJの仕掛けもさることながら、やはり、東京ディズニーリゾートのサービスの低下が大きく関係しているのではないか、と言われている。
実際、4月の料金値上げ以降、評判はさらに悪くなり、東京ディズニーリゾートの公式Facebookには、こんなゲストからの感想が集まっている。
「これ以上人が増えて、料金が上がったら何も楽しめなくなる…子連れなら尚更。最近料金だけ上がって質が下がってるもんなぁ」
「昔のアトラクションのほうが手がこんでたのに、最近お金かけてなんぼになってる気がする。。。キャストさんもなんか質落ちたし。もう少し考える視点変えてみて欲しいです」
また、ディズニーリゾートの労働環境の改善を求めて従業員が結成したオリエンタルランド・ユニオンにも、最近のディズニーリゾートへの不満の声が寄せられているという。
「4月から料金を値上げしたにもかかわらず、キャストのサービスの質が低下しているというのです。あるレストランで接客係に水を何度もこぼされたとか、アトラクションの行列待ちでは、通り過ぎるキャストと何度もぶつかったなど。値上げしたにもかかわらず、キャストを増やさず、相変わらずキャスト不足の状態が続いている。そのため、ゲストの不満が高まっているのではないでしょうか」(オリエンタルランド・ユニオン)
欲深なテーマパークにいよいよファンも夢から目覚め始めたか、という感じだが、この料金値上げ以外にも、ディズニーには、まだゲストの気づいていない、やらずぼったくり商法がそこかしこにちりばめられているらしい。その事実を指摘しているのが、『あなたが知らないディズニーランドの新常識44』(堀井憲一郎/新潮社文庫)だ。
同書は、ディズニーランドには20年、ディズニーシーには15年、足繁く通い調査してきた著者によるお役立ちディズニーリゾートガイドだが、ところどころ、オリエンタルランドが聞いたらクレームをいれそうな刺激的な内容が入っているのだ。