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“無双”といわれる「週刊文春」にも絶対書けないタブーが! 林真理子が「作家になれば悪口書かれない」と暴露

 しかし、この時も「週刊文春」だけは石原氏の疑惑を一切報じることはなかった。いや、報じないどころか渦中の石原氏をインタビューに登場させ(07年1月4・11合併号)、「(疑惑報道は)選挙のためのネガティブ・キャンペーンだ」などというなんの説得力もない釈明を延々と垂れ流させたのだった。

 これも石原氏が当時、都知事だったことが原因ではなく、石原氏が大物作家であり、しかも当時、文藝春秋が主催する芥川賞選考委員だったことが大きかった。

「文春にとって、石原慎太郎さんは最大のタブーだといっていいでしょうね。でも石原さんに限らず、うちは、いわゆる小説家と名の付く人たちのことは、よほどのことがない限り批判はしない。たとえば、田中康夫なんて、政治的スタンスは『文春』と真逆なのに、長野県知事時代、ほとんど攻撃しなかったでしょう。これは、文藝春秋という会社全体の伝統ですね。創業当時から文芸出版社の老舗として、現在まで数多くの作家を輩出し、その登竜門といわれる芥川賞・直木賞を主催していますから。作家のお陰で商売をしてきたという意識は他出版社に比べ格段に高いんです。以前、文藝春秋が出していた『TITLE』という雑誌で、書評家の豊崎由美さんが渡辺淳一氏(14年4月逝去)に対する“辛口”批評を行って、渡辺氏から抗議を受けたことがあるんですが、この時は『TITLE』の編集長以下、編集部員全員を異動させてしまいましたからね」(文藝春秋関係者)

 こうしてみると、「文春」も人の子、という感じがしてくるが、実際、「文春」はいくらスクープを連発していても、けっして“無双”というわけではない。

 作家タブーの他にも、一切の批判ができないアンタッチャブルな領域をいくつか抱えている。以前、圧力に屈したことのあるユダヤやJR、あるいは、他誌と同様、電通やセブンイレブン……。まあそれでも、他のメディアに比べたら、そのタブーの数は圧倒的に少なく、これくらいはしようがないというべきかもしれない。

 ただ、ひとつだけ気になるのが、数年前からいわれている噂だ。

「『文春』の現編集長の新谷氏は安倍首相が同社から出版した『美しい国へ』の担当者で、実は安倍首相とは非常に親しい。また、菅義偉官房長官ともかなり付き合いが深く、頻繁に情報をもらっていると聞きます。だから、閣僚や自民党の若手議員のスキャンダルはやれても、安倍首相や菅官房長官の決定的なスキャンダルはできないというんですね」(別の文藝春秋関係者)

「文春」にはこの噂を吹き飛ばすような、安倍首相の決定的スキャンダルをぜひ報じてほしいものだが……。
(田部祥太)

最終更新:2016.04.03 07:34

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