ニコニコ動画「百田尚樹チャンネル」より
先日3月2日、東京地裁で開かれた、やしきたかじん氏の長女が名誉を傷つけられたとして幻冬舎を相手に『殉愛』の出版差し止めなどを請求した民事訴訟の第9回口頭弁論に初出廷した作者の百田尚樹氏。既報の通り、証言台に立った百田氏は「娘さんは信用できないから取材しなかった」などと言い放つ始末で、ネット上では「よくそれでノンフィクションを謳ったものだ」と百田氏に呆れかえる声があふれている。
だが、百田氏は全く懲りていないらしい。4日に配信したメールマガジンで裁判報告をしているのだが、いきなりこう切り出したのだ。
〈その裁判は、私が書いた『殉愛』という小説に関係したものです。〉
え、小説!? この本は〈かつてない純愛ノンフィクション〉(『殉愛』帯の惹句)だったはずだが、小説だったの!? ……一応、百田氏はつづけて〈『殉愛』はやしきたかじん氏の最後の2年間を描いたノンフィクションです。〉とも書いているが、これは今後、「小説のつもり」とでも言い訳するための布石なのだろうか……。
また、百田氏はこのメルマガでこんなことも述べている。
〈私は娘を必要以上に悪く書くことはしませんでした〉
長女への悪口など書いていない、と? たとえば『殉愛』では、たかじん氏の死後に行われた「やしきたかじんを偲ぶ会」でさくら夫人が挨拶をするなか、〈一人の中年女性が「早よ、やめろ!」とか「帰れ!」などと大きな声で野次を飛ばしていたのだ。私の周囲にいた人たちが小さな声で「たかじんさんの娘さんらしいで」と言う声が聞こえた〉と書いているが、長女の弁護団が当日の録音記録を確認しても、そんな野次はなかったという。
また、同じく『殉愛』では、たかじん氏と長女の関係が決裂した原因として長女の送ったメール「なんかわけのわからん韓国女に世話してもらっているらしいな。いざとなったら、私も出るとこに出るよ」という文面が記載されているが、これはさくら夫人の記憶でしかなく、実際の文面は違うものだったことが長女によって明かされている。