〈「忙しい」という言葉は使わないようにしています。忙しいという漢字は「心」を「亡」くすと書くからです。「忙しい」ではなく「充実」、「疲れた」ではなく「がんばった」口から出る言葉はハッピーな響きの方がいいです〉
自著『ベッキーの心のとびら』(幻冬舎)では、ポジティブキャラを裏付るような、こんな名言がつづられている。
一方、若林は人見知り芸人・女の子苦手芸人としても知られているが、自著『社会人大学人見知り学部 卒業見込』(メディアファクトリー)では、自身の心のうちに潜む「ネガティブモンスター」について言及するほど、自他共に認めるネガティブな性格。また村本は、「後輩の女に手を出した」などといった“クズエピソード”が売りで、Twitterでもファンを相手に暴言を吐いて炎上することも少なくない。ポジティブな性格のベッキーが、なぜネガティブ要素の多い男性に惹かれてしまうのだろうか。
言動や思考からパーソナリティを9つにわけ、タイプ別に恋愛傾向を分析した『なぜいつも“似たような人”を好きになるのか』(岡田尊司/青春出版社)を使って、その理由を探ってみよう。
同書の分類にしたがうと、おそらくベッキーは「強迫性パーソナリティタイプ」。
あまりに多忙なスケジュールで倒れそうになった際に、「“30秒、メイクを直すふりをしてください”って言って、直してもらうふりをしながら、目をつぶって30秒だけ立ったまま寝ました」と周囲に迷惑をかけないように乗り切り、「ギャル文字が苦手(略)、“こんにちは”が“こんにちわ”になってたり、“〜じゃん”が“〜ぢゃん”になってたりするのを見ると、なぜか悲しくなるんです(笑)」と常識に厳しく、「20代は国産車って決めていたんです。なんか普通の感覚で言うと20代から外車って、ちょっと“ザ・芸能人”な感じがしません?」(以上、『ベッキー♪♯ ゆめの音色』エム・オン エンタテイメント)と自分の気持ちよりも体面を重んじる。こういった発言が、「真面目で責任感が強くルール違反はゆるせない」という強迫性パーソナリティの特徴に適合するのだ。
このタイプの場合、恋愛へのアプローチや付き合い方も“筋が通っているか”を最も重視するそう。そのため、共通の趣味や相談といった大義名分があってはじめて、会う・電話するといった恋愛の第一歩を踏み出すことができるのだとか。つまり、相手に頼られることが恋愛のきっかけ。と考えれば、「(恋愛では相手の)三歩前をコッソリ歩いて、彼が困らなくていいように道を整備しておきたい(笑)。なんか、支えたいし、悩みがあったら救ってあげたいし、守ってあげたいと思っちゃう」(『ゆめの音色』より)と話すベッキーが、売れ始めたばかりの村本やネガティブゆえに悩みを抱える若林の相談に乗り、それが恋愛に発展したということは十分に考えられる。