小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

安倍政権が「官僚と業者の接待ゴルフ」を解禁!? このゴルフ汚職の実態を見てもまだそんなことがいえるのか

 こうした社会を激震させた一連の官僚汚職事件の末に、「国家公務員倫理規定」の改定が行われ接待ゴルフ禁止規定ができたのだ。

 しかも、である。ゴルフ禁止規定ができた2000年以降にも、さらにゴルフ汚職がクローズアップされた事件も勃発している。それが防衛省のドンといわれた守屋武昌元事務次官と、防衛専門商社・山田洋行との贈収賄事件だ。当時国会証人喚問で守屋元次官は、カネだけでなく12年間で200回以上ものゴルフ接待を山田洋行から受けただけでなく、高級車での送迎を、全国への妻を伴ったゴルフ旅行、接待、2回のゴルフセット贈賄などを証言している。

 この事件は高級クラブなどの接待に加え、夫婦揃っての“ゴルフタカリ事件”として大きな衆目を浴びたものだ。

「週末の朝6時、宮崎氏(山田洋行元専務)と山田洋行社員を乗せた車が守屋夫妻の自宅まで迎えに行く。ある時は千葉県外房のゴルフ場、あるいは埼玉県の花園インター近くのゴルフ場に向かったという。『守屋夫妻と宮崎専務は、多い時はほぼ毎週ゴルフをしていました。腕前は守屋氏よりも、夫人のほうがずっと上手い。(略)宮崎専務は夫人に気に入られていたから、守屋さんも誘いを断らない。年末の御用納めのあと、宮崎専務は守屋夫妻と2泊3日ほどのゴルフ旅行にもいっていました』(両氏をよく知るX氏のコメント)」(「週刊ポスト」07年9月7日号)

 こうしたことからも、官僚たちと業者の接待ゴルフがいかに、癒着、汚職の温床になるかがよくわかるだろう。それを復活させるという意図はいったいなんなのか。

 そもそも、国家公務員の倫理規定は、ゴルフそのものを禁じているわけではない。利害関係者とのゴルフを禁じているのだ。それを「ゴルフに対する誤解や偏見を与える」「ゴルフへの冒瀆」などと話をすりかえて、わざわざ公務員に汚職の機会を与えるというのは、もはや頭がおかしいとしか思えない。

「安倍政権になって、官僚と政界の癒着は完全に復活している。右派政策を官僚が次々と実行に移す見返りに、政権と自民党は官僚の利権を次々復活させている。今回もその一環でしょう」(政界関係者)

 国民はいったいどこまで安倍政権のやりたい放題を許すのか。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015.12.05 07:37

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。