このようにジャニー氏・メリー氏からの寵愛を受ける近藤だが、ジャニーズファンは、この二人の“マッチ推し”をかなり迷惑に感じているらしい。
例えば、昨年末に放送された『2014FNS歌謡祭』(フジテレビ系)。ご存じのように、近藤の歌手活動35周年を記念し、ジャニーズ所属タレント総出演で“マッチメドレー”を歌うといったマッチ一色の演出だったが、事前の番組観覧募集としてファンクラブ会員にメールがきた時点では、近藤の名前は他のタレントと同様に羅列されており、出演者のひとりだと思われていた。しかし蓋を開けてみれば、ほとんどマッチのための歌謡祭。各グループのファンからすると“盛り上げ要員”として騙されて動員された形で、強い不満の声が上がった。
さらにファンを困惑させたのは、年末恒例の『Johnnys' Countdown 2014-2015』。ジャニーズのカウントダウンコンサート(以下、カウコン)といえば、フジテレビで中継されることがお決まりだったが、昨年末のカウコンでは中継が入らない非常事態に。毎年高倍率となるチケットなためにファンの期待も高まっていたが、コンサート終了後には「近藤真彦カウントダウンリサイタルwithジャニーズ後輩、だった」「何かの手違いでマッチさんの35周年コンサートに来ちゃったみたい」「ただのマッチ接待カウントダウン」といったツイートがあふれるほど、近藤メインの構成に後輩ジャニーズのファンはうんざりしていた。
さらにこの状況に頭を抱えているのが、テレビ局関係者だ。今年は歌手生活35周年イヤーのために、近藤の露出が増加。各局ともに先の『2014FNS歌謡祭』のような特別企画をジャニーズ事務所から猛烈に打診されているようで、“ジャニーズの功労者”の取り扱いに頭を悩ませているという。
それにしても近藤はなぜ、ここまでメリー氏、ジャニー氏に愛されるのだろうか。
ジャニーズに詳しい芸能記者に聞くと、近藤がジャニーズ事務所で重用されるようになったのはかなり昔からのことだという。実際、30年以上前に元ジャニーズJr.メンバーだった平本淳也が書いた暴露本『ジャニーズのすべて 少年愛の館』(鹿砦社)にも、こんなクダリが登場する。
「当時のマネージャーが『マッチだけはジャニーズ事務所にも芸能界にも残れるよ』と言っていたのも思い出し、ジャニーさんに甘えていたマッチの顔が浮かんでくる。この時、マッチはジャニーズ事務所を継ぐ立場なのかも知れないともこのマネージャーは言った。」
近藤といえば、90年代〜00年代には芸能活動を実質的に中断する形で、レーサーとして「フォーミュラ・ニッポン」「SUPER GT」に本格参戦。近年の元KAT-TUNの赤西仁や田中聖のような“夢追い人”を思わせるが、自由気まますぎてメリー氏の逆鱗に触れたという赤西とは異なり、マッチのレーシングチームにはジャニー氏、メリー氏のポケットマネーが投入されたとウワサされるほど、別格の扱いなのである。