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1億総活躍会議に入った菊池桃子が真っ当すぎる! 1億総活躍は意味不明、安倍政権の弱者排除にきっぱりダメ出し

 そんななか、この空疎な政策に菊池は正面から切り込み、採用・受験資格の一文にダイバーシティ推進とは真逆をゆく、社会における弱者排斥の思想が滲み出ていることを訴えたのだ。

 正直、まさか菊池桃子がここまで“有能な有識者”だとは、筆者も思いもしなかった。生き馬の目を抜く芸能界でも強い自己アピールなどせず、謎のロックバンド「ラ・ムー」を結成させられたり、清純派なのにお色気コメディ映画の『パンツの穴』に出演し「もう、ムキンポ君ったら!」なんて言わされていた、あの菊池桃子が、である(黒歴史ばかり並べてごめんなさい)。しかし、その発言は、よりよい社会をつくりたいという菊池の志の高さがよくわかるものだ。

 すでによく知られているように、菊池は09年に法政大学大学院に進学し、修士課程を修了。現在は母校である戸板女子短期大学の客員教授やNPO法人キャリア権推進ネットワーク理事を務めている。そもそも大学院に入学したきっかけを、01年に出産した第二子の長女が乳児期に脳梗塞を発症したこと。健常児の長男と、ハンディキャップをもった長女──「圧倒的に(社会において)壁が存在したのは障がいのある娘のほうで、矛盾を感じたのです」(「STORY」光文社/13年10月号)と菊池は言う。

「(長女は)身体の弱さゆえに、幼稚園や小学校を探すことが難しいという現実にぶつかります。地域の就学相談も脆弱に感じました」(生産性出版『キャリア・チェンジ!』コラムより)

 14年2月に開かれた講演では、菊池は長女が幼稚園に進学するころ、娘本人からこんな質問を受けたことを明かしている(「女性自身」光文社/14年3月11日)。

「ママ、私って普通の小学校に行けるの?」「私は将来、どんなお仕事ができるの?」

 この問いに、「確かな答えを持っていなかった私は、いい加減なことを言ってその場をごまかしてしまったんです」と言う菊池。そして「子どもたちのキャリア形成をとりまく社会構造に疑問と問題意識」をもった彼女は、キャリアについて学びたいと考えるようになった。

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