いわゆる「大阪都構想」が行き詰まっていた14年5月の市議会では、議場最前列に座る30代の共産党議員が「ガキじゃないのににらんできたり、エヘラエヘラ人を小馬鹿にしたり、ブツブツ言ったり」してくるから腹が立つという理由で、共産党議員からの質問にはまともに取り合わなかった。
しかし、今回の共産党攻撃はもっと戦略的なものらしい。前出の大阪政界関係者が続ける。
「いくら橋下や維新の横暴が許せないと思っても、自民党支持層の中ではなんだかんだ言って共産党アレルギーは相当強いからね。橋下が嘘でもデマでも構わず、自民と共産の共闘を繰り返し攻撃するのは、そのへんの効果を狙ってるんやと思いますよ」
嘘やデマを垂れ流すのは、イデオロギー以前の人間性の問題、いわば社会悪と考えるべきだと思うが、約8年間にわたって橋下に言いたい放題・やりたい放題をメディアが許してきた大阪では、そうならないらしい。
橋下は市長を退いた後も、大阪政界に関わり続けるのは確実とみられている。大阪はこれからの4年間も、彼がまき散らす「デマクラシー」に汚染され続けるのだろうか。
(大黒仙介)
最終更新:2015.11.20 11:56