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ライムスター宇多丸やECDが語るSEALDsの革新性…彼らは新しいシュプレヒコールをつくりだした!

牛田「手書き文字で横断幕を作ろうとしていて。高校の文化祭みたいなデザイン。下書きしてないから「SEALDs TOFOKU」になっちゃってる(笑)」
奥田「僕らがやるとちゃんとしたものになるんだけど、初めてだったから……。使ってる言葉も「学生デモパレード」ってあって、「えっと、これ、何ですか」って(笑)」
牛田「戦争法案、ヤバいっしょ」って書いてあるんだけど、「ヤバいっしょ」は型をつくってスプレーでやってるから綺麗だけど、「戦争法案」は明らかに手書き。いろいろ突っ込みどころ満載だよ」
奥田「その画像見てちょっとヤバいと思って、僕が仙台まで行ったんですよ。「あのさ、いいんだけど、どういう人たちに伝えたいと思ってる?」ってところから始まって、コンセプトを聞き出して。そうしたらデモパレードにしてるのは、デモって言葉が強すぎるからパレードをつけてみたってことらしい。緑と黄色をイメージカラーにしたかったらしいんだけど、「えーと、緑がダーク過ぎるし、どんなことやりたかったの?」って言ったら、「そんなこと考えなかった。必要だからやろうとしたけど、コンセプトって大事ですね」みたいな話になった」
(中略)
奥田「俺らはフォントがどうのこうのとか、一ミリずれてるとやり直ししたり、させられる。TOHOKUもけっきょく最後はすごいこだわって、準備に時間かかったらしいけど」

 人に何かを伝えようと思ったら、その中身をきちんとしたものに詰めていくことは当然ながら、人々がその主張に耳を傾ける気になるよう、その表現の仕方を「整え」、「デザイン」していくこともやはり必要なことだ。これまでデモを牽引してきた社会活動に関わる人々はその努力を怠ってきた。だが、サウンドデモに関わる一連の人々、そしてSEALDsの面々は、表現を洗練化させるために決して手を抜かなかった。

 その点は、先行者であるサウンドデモも、SEALDsも変わらないのだが、SEALDsは先駆者がなしとげられなかった改革をなしとげる。「シュプレヒコール」の改革だ。

 ニュースなどでSEALDsのデモの様子を見ると、「リードコーラー」と呼ばれる先導者の言葉に、周囲の人々が大声でコール&レスポンスしているのが印象的だ。しかし、この状況は一朝一夕につくれるようなものではないという。デモ参加者にとって「声を出す」というのは、なかなか心理的ハードルの高い行為だ。長年コーラーを務めてきたECDも前出のラジオで、反原発デモの時もコールに対してなかなか声が返って来なかった事実を明かしながらもこう語る。

「とにかく参加者がちゃんと声を出す感じにしていきたいっていうのは、一応ラッパーとしてっていうか、デカい声が出る人として(中略)声を出すことにハードルが低い人としてやろうっていうのは、それはねずっとあったかな」
「(SEALDsのデモに関して)こんなに声、返ってきている感じって、やっぱり国会前初めてだと思うよ」

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