出馬直後には化学製品メーカー社長との熱愛が報じられるものの、当選翌年の08年には当時衆議院議員だった大塚拓氏と結婚。政治的には、自民党のオヤジ議員に気に入られるべく保守色を強め、国会では積極的に野次を飛ばし存在感を示した。
また、12年には安倍首相によって厚生労働政務官に抜擢されたが、その後、厚生省所管の人材派遣会社「ヒューマントラスト」の広告に出演したことが発覚。しかも、同社の事業に肯定的な発言をしていただけでなく、派遣業界からなる政治団体「政治連盟新労働研究会」に自身のパーティー券を購入してもらっていたことも判明し、野党から追求を受ける事態になったのだ。このとき、政務官として答弁しないとの謹慎処分を受けたが、この一件は丸川氏が政治家としての立場や職権など何も考えなかったことが証明されたかたちとなった。
自分が成り上がるためには、権力や有力者に媚び、彼らの気に入るように変節をする。それが丸川氏の本質なのだろう。
安倍首相にとっては、自分にひたすら付き従う可愛いイエスマンともいえるが、国民にとっては、そんな丸川氏に大臣としての期待などもてるはずもない。
丸川氏は大臣就任後、環境省職員を前にこんな挨拶をしている。
「妹というべきか娘というべきか悩むところだが、そういう人間が自分たちのところに来たという思いで、お育ていただけたらありがたい」
大臣が就任した役所の職員に「妹」とか「娘」とか、何を甘えたことを言っているのだろう。いや、それともこういうことをシレッと言える、それこそがジジイ殺しの力の源泉ということなのだろうか。
(伊勢崎馨)
最終更新:2016.08.05 06:44