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「在特会のヘイトも守るべき」ドワンゴ川上量生に反戦平和のジブリは…鈴木敏夫を直撃!

 さらに川上氏は、ツイッターユーザーとのやりとりのなかで、こんな発言もしている。

〈反ヘイトスピーチをさけぶひとたちがいかに危険か。今回もいいサンプルだよね。何度も何度も在特会もしばき隊もクソで賛同できない、でも両者の発言の権利は守るべきというのがぼくの持論。その文脈で在特会の発言だって100%嘘じゃないでしょ?といった瞬間にネトウヨ認定されてレッテル貼り攻撃〉
〈およそあらゆる人間の意見なんて100%正しくもなければ100%間違っていることもない。また、正しい意見に変わることもあれば逆もある。そもそも正しいことってなに? ぼくはだれにせよ発言の自由は守られるべきだと思います。間違えたことをいったら批判されるでいいじゃん。それと発言の自由は別〉

 リテラと「しばき隊」の主張が必ずしも同一というわけではないが(それは本サイトの野間易通氏インタビューをお読みいただければ明らかだろう)、しかし、在特会の差別・虐殺扇動と「しばき隊」の反差別の運動を「どっちもどっち(在特会もしばき隊もクソ)」と等価に並べることのできる神経は、まったく理解できない。

 しかも、川上氏が狡猾なのは、この問題を「発言の自由」の問題にすりかえていることだ。

 川上氏とニコ動が今、問われているのは、在特会の言動が「発言の自由」「表現の自由」として許されるかどうかではなく、具体的なひとつのメディア、社会的企業が差別に対してどういう立場を選び取ったのか、という問題だ。

 今回、ニコ動がやったことはたんに書き込みを削除しなかったとかそういう話ではない。明らかに在特会の普段の言動を知っていながら、その公式チャンネルを積極的に開設したのだ。在特会の桜井誠・元会長は、「(ニコ動側から)頭下げてきたんですよ」と証言しているが、言いだしたのがどちらであっても、ニコ動が差別に加担するという立場を主体的に選び取ったことには間違いない。

 それでも、川上氏が「言論の自由」を担保するための選択だったと言い張るのなら、なぜ、今頃になってチャンネルを停止したのか。そんなに在特会の言論を守る必要性を感じているなら、そのまま続ければよかったではないか。

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