あの江原サンが新垣さんに…(左・『あなたの毎日を救う ことたまオーラカード』マガジンハウス/右・『音楽という〈真実〉』小学館)
最近、いろんな雑誌で再び名前を見かけるようになったスピリチュアリスト・江原啓之。その江原が意外な相手と対談をして、一部で話題になっている。
その相手とは、新垣隆。佐村河内守のゴーストライターをつとめていた事実を告白した後、生真面目で地味なキャラが面白がられ、最近はバラエティにも引っ張りだこでCMにも出演するなど異色の活躍をしているあの「新垣さん」である。
江原はこの新垣と「婦人公論」(中央公論新社)6月9日号で「佐村河内さんの依頼をなぜ断れなかったか」と題する対談を行ったのだが、その内容がなんというか、ツッコミどころ満載なのだ。
江原はまず、対談のタイトルどおり、どういう経緯で佐村河内のゴーストになったのか、どうして誘いを断らなかったのかをしつこく聞いていく。
これに対して「正直なところ、そういう発想には至らなかったのです」「プロになるまでにはお金がかかるのに、プロになって食べていくのは大変な世界ですから」「結局のところ、自分の思惑に翻弄されてしまったというか……。手掛けた作品が世の中で評価されたことは、たとえゴーストであっても想像した以上に刺激的であり、嬉しかったのです」と、率直に「断れない」自分の性格を語る新垣。
すると、江原はいきなりこんなことを言いだす。
「(新垣さんは)小さい頃からピアノを習い、猛レッスンに励んでこられたとか。お母さんが熱心で逆らえなかったのではありませんか?」
熱心な母親という音楽家にはよくあるパターンを、まるで自身が霊視したかのように語る江原だが、新垣はこれに簡単に同調する。
「ピアノのレッスンに関して、母は厳しく、確かに怖い存在でした。(略)NOと言えない私の弱さは幼少期に培われたものだったのですね」
まんまと江原のトリックに嵌り、今初めて“母からの呪縛”が分かったように懺悔する新垣。江原に押し切られている様を見ていると、逆に「ああ、なんか、佐村河内にもこんなふうに丸め込まれたのかな」などと思えてくるが、「ツッコミどころ満載」といったのは、このやりとりに対してではない。
その新垣に対して、江原が言ったこんな台詞のことだ。