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美人・イケメンとブサイクの収入に2700万円の差!?「美貌格差社会」の残酷

 この本はアメリカを中心に、EU諸国におけるデータで構成されている。残念ながら日本の統計は出てこない。しかし日本でもこうした外見重視の傾向を感じている人は多いのではないだろうか。例えば政治家も今は見た目が重要。小泉純一郎元首相、安倍晋三首相のヘアメイクはイギリスで学んだ有名スタイリストの手によるものだ。小泉元首相は眉毛もメイクしていたという。
 
 一見地味な(失礼)自民党・谷垣貞一幹事長も、実は青山の、一流モデルが通うとびきり洒落たヘアサロンで髪を切っている(なんだか似合わないが)。あの一見何の変哲もない7・3分けは、カリスマ美容師によるこだわりの作だったのだ。

 フィンランド・ヘルシンキ大学の調査ではあるが、1992人の選挙候補者の写真を10011人の有権者に見せたところ、外見が魅力的と評価された候補者の方が「知性」「能力」「信用性」「好感度」が高く感じると評価された。実際の能力とは全く関係ないのだが、人はそう思い込む。そう考えると小沢一郎民主党元代表の「今」になんとなく察しがつくのは気のせいだろうか。
 
 本来実力勝負のスポーツ界でも、人気と風貌は無関係とは言えまい。サッカー日本代表において目下女性人気抜群の内田篤人は注目の的だが、三浦知良を超える代表試合出場回数を誇る岡崎慎司にその気配はない。フィギュアの羽生結弦は今や中国でも大人気だが、金メダリストの実力あってのこととはいえ、同じ結果を織田信成が達成したとしても同じような扱いだっただろうか。。

 そして、日本企業においても「美貌格差」はじわじわ現れている。就活で「顔採用」という言葉があるように、外見の良い応募者は明らかに優遇される傾向がでてきている。「販売や営業職で客受けがいいうえ、社内に美男美女が多いと、社員のモチベーションも上がる」(人事担当者)からだという。

 とくにIT企業やベンチャー企業ではその傾向が顕著で、たとえば、amebaなどを運営するネット広告最大手のサイバーエージェント社員のイケメン、美女揃いは有名だ。

 ようするに、日本でも美醜による「生まれつき不平等」な社会がじわじわと形成され始めているということだろう。しかしここまで「外見」や「美貌」が重視される社会というのは、いくらなんでも救いがなさすぎるのではないだろうか。しかも、この社会は私たちのような「残念な人」の起死回生のチャンスもどんどん少なくなっている。
 
 なんとも暗澹とした気分になるが、ふと思いついて「ここまで書いた」本書の著者のルックスを画像検索してみた。モニターに映し出されたのは、禿げ頭にメガネの普通のおじいさん。う〜ん、これが唯一の救いだったかもしれない。
(相模弘希)

最終更新:2017.12.23 06:47

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