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【特別企画】3・11を風化させるな! 被災地で原発で何が起きているのか

復興予算はなぜ被災者支援に届かなかったのか? 復興を食い物にする政治家、官僚

「当時の資料をもとに改めて振り返ってみると、被災地以外や、復興と直接関係性のないものに拡大して復興予算を使っていきたいとする、明確な意図が見て取れる(略)復興予算を被災地外に使う流用のシナリオが、官邸中心に進められていたことは間違いない」

 官邸主導で作られ、各省庁が実行したのが復興予算の流用だった。さらに当時の野党・自民党もこれを押し進めたという。もちろん利権に関しては民主党より自民党が一枚も二枚も上手だから当然のことでもある。さらに復興特需の恩恵をこうむることができる関係企業も諸手をあげて賛成し、政財界による復興を名目にした“被災地無視の景気回復プロジェクト”が完成したというわけだ。

 復興増税により国民から巻き上げた金で、無関係な事業に膨大な金がバラまかれる。しかも一方では、本当に困っている被災者に復興資金が支払われないケースも存在する。

「被災地に住む50代の男性は、飲食店を開業直後に被災したため、二重ローンを抱えている。ところが過去に一度だけ税金の滞納があったために、復興関連の制度を使うことはおろか、復興予算関連の補助金を一度たりとも貰っていないという」

 何度でもいうが、復興予算は私たち国民の血税によって捻出されたものだ。被災翌年の13年から25年間の長期にわたり所得税の2.1%アップ、そして14年からは住民税に1000円が復興税として徴収されている。国民は決して景気対策や復興とは無関係な事業のためにこれを支払っているのではない。被災者の生活、そして被災地の復興を願い、そのために使われると信じているからこそ払っているのだ。

 しかも震災後3年間で、約25兆円の復興予算のうち9兆円もが未消化や返還されていたことも判明している。その理由として、住民と自治体の調整の困難さや、除染等の人手不足など、被災地の実情を考慮していないことが指摘されている。

 結局、復興予算は津波や原発事故で家や故郷を失った被災者たちのためではなかったということだろう。そして恩恵にあずかったのは復興特需に群がる政治家、官僚、そして一部企業だった。そんな杜撰な使い方をされている復興税を私たちは今後21年間も支払い続けさせられるのだ。否応なく。

 震災から4年、杜撰な復興予算の使い道、行方を今後もチェック、監視する必要がある。
(伊勢崎馨)

【特別企画 3.11を風化させるな! 被災地で原発で何が起きているのか(第一弾)(第ニ弾)(第三弾)(第四弾)(第五弾)(第六弾)】

最終更新:2015.03.10 06:49

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