NegiccoはAKB48が誕生する前の2003年に結成されたアイドルユニット。JA全農にいがたのキャンペーンユニットとして期間限定で結成されたが、そのまま活動は延長。現在結成12年目のベテランアイドルだ。
女性アイドルブームのなか、ここ数年で徐々に全国的な人気を獲得してきたNegicco。昨年12月に発売されたシングル「光のシュプール」で、自己最高位となるオリコン週間ランキング5位を獲得し、現在“大ブレイク前夜”ともいわれている。
そんなNegiccoの運営スタイルについて、『新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ』(川上徹也/祥伝社)の冒頭では、このように紹介されている。
「Negiccoが所属しているのはNegi-proという個人事務所です。バックに大企業のスポンサーや地元の団体、有名プロデューサーがいたというわけではありません。本人たちの努力はもちろんですが、ファンやスタッフなど応援してくれる人たちの支えがあったからこそ、これだけ長い年月を活動しつづけてこれたのです。
現在のマネージャーは、自分がやらなければNegiccoが解散してしまうという理由でマネジメントを引き受けました。
彼女たちのまわりのスタッフたちは、当初はほとんどが無償で自分たちが持っているスキルを提供していました。作詞作曲家も、カメラマンもそうです。仕事としてではなく、純粋に彼女たちを応援したいという思いで関わり、スタッフとして活動していたのです」
パチンコメーカーの資本で運営されているAKB48グループとは180度異なる、アットホームな運営スタイルのNegicco。そこに巨大なAKB48グループが攻め込んでくるというのだから、Negiccoサイドとしては危機的状況といえるだろう。前出の週刊誌記者はこう話す。
「AKB48グループは若いファンが多く、Negiccoは比較的年齢層が高い音楽ファンが多いので、必ずしもファンを取り合うような形にはなりませんが、これまでNegiccoが担っていた新潟県内でのアイドル仕事をNGT48が奪ってしまうことはあるでしょう。AKB48グループは、広告関連やメディアに強いですから、地元企業のCMやイベントなどはNGT48ばかりになってしまう可能性が高いです」
ちなみに、HKT48が福岡県に上陸した時はどうだったのだろうか。福岡のアイドル事情に詳しい芸能ライターが説明する。
「HKT48結成前から、福岡にはいくつかのアイドルグループが活動していました。そのなかでも特に人気が高かったのがLinQ。専用劇場も持っていてファンも沢山いました。HKT48も結成当初はなかなかLinQ の牙城を崩すことができなかったんですが、スキャンダルで指原莉乃が移籍したことで、全国的にメディアが注目し、そのままLinQを抜き去ってしまった。やはりAKB48グループはメディアに強いので、すぐに全国的な知名度を獲得できる。そうなったら、ローカルアイドルではなかなか太刀打ちできないですよね」
現在、LinQはメジャーデビューし地道に活動を続けているが、なかなかブレイクできないままだ。一部ではHKT48運営サイドがLinQに対して圧力をかけたという噂も出ているが、果たしてそういうことはあったのだろうか?