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ヤンママ叩きに根拠なし!「若い母親の料理は手抜きだらけ」は嘘だった

 煮豆や煮物といった一見時間がかかりそうな料理も、IHヒーターがあれば、鍋に入れてタイマーをセットすればあとは自動調理状態。できあがったものはジップロックなどで保存し、必要なときに必要な分だけ使うことができる。便利なアイテムで料理を「簡単」にし、「時短」に務めるのが現代主婦のスタンダードなのだ。

 毎日の献立を決める際も、レシピコミュニティサイト「クックパッド」を使いこなし、手元にある材料を生かす。料理研究家ではなく一般人のレシピということで軽視されがちな「クックパッド」だが、「子どもに喜ばれる」などといった文言がレシピに添えられるため、子育て中のママとしては最も参考になる「集合知」なのだろう。著者も「料理上手への道は、包丁よりもクックパッドをうまく使いこなすことにあるのだ」と語っている。

 調査結果を見てみると、たしかに「これまでの主婦の料理」とは大きくかけはなれた、ポストマタニティ世代の料理の実態が浮き彫りになった。調理過程は大きく変わったが、子育てや仕事に追われながらも、子どものために健康的なメニューを用意する真面目さや、子どもへの愛情は上の世代と変わっていない。むしろ不必要な手間や時間を省き、他の家事や子どもとの時間に回しているのであれば、優秀な主婦と言えるであろう。「手間ひまこそが愛情」という価値観に縛られているようでは、現代の親の本質を捉えることはできない。そしてその思い込みこそが、真面目に家事や子育てに向き合っている母親を追い詰めるということも自覚しなくてはならないのだ。それはもちろん、母親本人にも言えることだろう。
(江崎理生)

最終更新:2017.12.09 05:10

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