嵐ファンの苦労は、なにもコンサートのときだけではない。「グッズが増えすぎて、保管場所の確保にニヤけながら頭を悩ます」「部屋には雑誌と番組録画のディスクが山積み」「同じものがいくつも家にあると「これも嵐!?」と家族に言われる」「電化製品を買うときは、迷わず日立製」という日常の困ったあるあるも。人気にあやかって、多くの企業が嵐をCMや雑誌の表紙に登用するため、モノは増える一方。CM発表会を開けば、翌日のワイドショーでその様子が放送されるため、録画機の容量との戦いは毎日。CM商品のキャンペーンが始まれば、一つの商品を大量買いしなければならず、ビールや健康飲料、カレールーなどが家中にあふれまくり……。
「JALのCMで嵐が行った場所は心の中でいつも次の旅行の候補地」というのも、ファンの中では鉄板のあるある。CMやドラマでのロケ地は「聖地」として崇められ、「聖地巡礼」するのがファンの憧れでもある。特に、JALのCMで登場した北海道の“5本の木”は、CM中に相葉雅紀が発した「嵐の木って呼んでいいかな」というセリフのおかげで、ファンの中でも人気を誇る聖地だ。
しかし、“5本の木”は私有地で、勝手に侵入した挙句にゴミを投棄したり違法駐車したりするファンが急増したと週刊誌で報じられたことも。ファンは、マナーを守ってファン活動することが嵐の長期的な人気につながることを理解する必要があるだろう。
現在、嵐ファンの中でもっぱら話題になっているのが、嵐ファンのネーミング。これまで「アラシック」という呼び名が定着していたが、「オリスタ」(オリコン・エンタテインメント)11月3日号のインタビューで桜井翔が「いや、みんな“アラシック、アラシック”いうけど、僕らは1回も言ったことないから」と否定的ともとれる発言をしている。自身が作詞を手掛けた、新アルバム『THE DIGITALIAN』に収められた「Take Off!!!!!」の「My fellow,ARASHIANS(私の仲間のARASHIANS)」という歌詞に注目が集まり、アラシックかアラシアンズか、ファンの中で紛糾しているのだ。いまだ決着はついていないが、金欠なのに15周年をハワイで祝おうと言われようが、部屋中がグッズであふれようが、毎日を素麺で過ごそうが、嵐にかける愛は薄れないどころかその状況を楽しむファンたち。アラシアンズ問題も、きっと数年経てばファンの中の笑いの種になっていそうだ。
(江崎理生)
最終更新:2015.01.19 04:08