しかも、『殉愛』でたかじんのプロポーズを受け、たかじんと生きていくことを決意した後も、夫との関係が悪化した形跡はない。たかじんが抗ガン剤治療中の3月1日。問題のブログでは父親の看病を理由に日本に留まっていることを明かしたうえ、〈気づいたら3月・・忙しすぎ。元気で都会っ子を満喫してまーす! ハニーに切った髪も見せれたよ〉と記述しているのだ。
ハニーとはもちろん、たかじんではなく、イタリア人夫のことを指している。おそらく、イタリアにいる夫に写真を送ったのだろうと思われるが、離婚協議中の夫に、わざわざ髪型を変えたと嬉々として写真を送ることなどあるのだろうか。ちなみに『殉愛』では、さくらさんは1月26日にたかじん好みの肩までのボブヘアにカットし、「素敵や! 最高や!」と何度も言われたと綴られている。
もちろん、前回の記事でも断っておいたように本サイトはだからといって、さくら夫人が「重婚」だったというつもりはない。だが、『殉愛』とブログをつきあわせると、少なくとも、さくら夫人がたかじんとイタリア人夫両方にもうひとりの相手がいることを隠したまま、不倫関係を続けていたことは明らかだ。それを、「たかじんと会う1年前から離婚協議中」とは、百田はこの期に及んでこんな言い訳が通用すると本気で思っているのだろうか。
さらに笑ったのは以下のくだりだ。
〈彼女の離婚の話を書くかどうかは、実は大いに迷った。本人ができれば知られたくないというプライバシーを明かす必要があるのか、と。誰にでも伏せておきたい過去はある。それに本のメインテーマはそこではない〉
ようするに、百田はあらかじめ結婚・離婚歴を知っていたが、あえて書かなかったというのである。そして、ツイートをこう強引に締めくくった。
〈本に離婚歴を書かなかったというだけで、ネット上では「とんでもない悪女」という評判が立った。すべては私のミスである。以上!〉
しかし、いっておくが、百田はたんに離婚歴を書かなかっただけではない。『殉愛』では、当時、さくらさんにイタリア人の親しい男性がいたとしつつ、その関係を「恋人未満」と記述し、彼女がたかじんにその男性のことを「(恋人とは)違います」「でも、父は彼と結婚したらいいと言いました」と語る会話をそのまま掲載している。