山谷えり子の反論文書は説得力なし 「選挙カーに乗ってアナウンスした」という元信者の証言も
まず、山谷氏は“国会質疑に旧統一教会の働きかけを受け行ったものは一切ない”“政務官に着任後に旧統一教会の働きかけを受けたことも、政策決定に影響を受けたことも一切ない”と否定していたが、鈴木エイト氏が公開した「山谷えり子内閣府政務官でチェックできるように働きかける」と書かれた統一教会の内部資料、「山谷えり子さんと相談して、いま戦いの中にいる」という女性信者のメモについては、なんの具体的な反論もできなかった。
また、有田氏が入手した2010年の参院選で国際勝共連合が山谷への組織的投票を呼びかける内部文書についても、〈そのような事実は一切ありません。〉と否定したが、その論拠は、〈番組内で、支援したとする団体自体が「内部文書とは怪文書のたぐいであり(中略)当時山谷氏への支援に対し好ましく思わない声もあり関係を持たなかったのが事実」と回答した〉。ようするに、統一教会が怪文書と言ってるでしょ、というだけのもの。
そもそも、有田氏が公開した内部文書は内部の人間でしかわからないような言葉が出てくるリアルなもので、有田氏も「これは統一教会の古参信者で幹部も務めた人に確認した」と語っている。
しかも、山谷氏が統一教会の選挙支援を受けていたという証言はほかにもいくつも出てきているのだ。
たとえば、AERA(朝日新聞社 9月11日号)にも、「選挙カーに乗ってアナウンスした」という元信者の証言が紹介されているが、その内容は〈渡されたのは「山谷えり子は〇〇します!」といった、10項目くらいのアナウンスマニュアル。「み旨を進める人だ」と感激した。「過度な性教育に反対」「ジェンダーフリーの反対」「家庭の再建」といった内容。一人づつマイクを持って全文を交代で読んだ。残る3人は窓の外にいる人々に手を振って明るく「山谷えり子をよろしくお願いいたします」と大声を出した〉と、かなりリアルなものだった。
また、全国霊感商法対策弁護士連絡会の代表世話人である山口広弁護士も、9月11日の『サンデーステーション』で、「彼女(女性信者)が活動する地区で組織的に山谷えり子さんを支援することになったと、アベル(先輩信者)から指示をされて、どこかのマンションに住み込んで選挙の期間中、ウグイス嬢をした。他の信者の皆さんは、戸別訪問とかチラシ配りとかをやったと言ってた」と女性信者の証言を紹介していた。
にもかかわらず、山谷氏は「ない」の一点張り。しかも、反論の根拠が、統一教会系団体の言い分なのだから、なんの説得力もない。