文化庁は統一教会「名称変更の理由」を黒塗りで公開せず! 名称変更問題を闇に葬ろうとしている岸田政権
繰り返すが、名称変更によって「あの統一教会」だとは気づけず被害が拡がった可能性は高く、極めて深刻な問題である。しかも、それが第二次安倍政権下でおこなわれたのだ。全国霊感商法対策弁護士連絡会の会見でも“統一教会と近い政治家が第二次安倍政権下で大臣や副大臣、政務官に登用される傾向が顕著になっていった”と指摘がなされたが、そうした統一教会との蜜月のなかで行政が歪められた結果、名称変更がおこなわれ、被害が拡大したのだとしたら、これは重大事である。遅きに失したとはいえ、いまからでもこの名称変更にいたった背景について徹底的に追及・検証されるべき問題であることは言うまでもない。
しかし、岸田政権はこの問題を闇に葬ろうとしている。実際、前述した共産党の宮本議員は、文化庁から提出された名称変更した際の決裁文書をTwitter上で本日、公開したのだが、名称変更した理由について記載された「規則変更理由」の箇所は見事に黒塗り。さらに、統一教会が文化庁に提出した名称変更の申請書のほうも、名称変更理由の箇所や統一教会の責任役員会議事録が墨塗りとなっていた。
この期に及んでも、統一教会との関係に蓋をしようとする岸田政権と自民党。いや、それどころか、冒頭でも述べた統一教会のメンバーから選挙支援を受けていたことを認めた岸信夫防衛相は、今後の選挙で支援を受ける考えはあるかという問いに対し、「選挙ごとにお話があること。次の選挙でどうなるか、軽々に答えることはできない」と回答。実兄である安倍晋三氏の死を受けても、いまなお統一教会との関係を断つことを明言しなかったのだ。
膿を出し切ろうとけっしてしない岸田政権および自民党。しかも、メディア報道の重要度が増しているなかでも、積極的な追及姿勢を見せているのは、しんぶん赤旗を除くと、TBSや日本テレビ、読売テレビの『情報ライブ ミヤネ屋』など、ごく一部にかぎられているのが現状だ。
名称変更問題については、安倍政権のみならず、当時、赤旗や一部週刊誌が報じた以外、あらゆるメディアがスルーしたことの責任も大きい。その意味でも、メディアによるさらなる追及がおこなわれるべきだ。
(編集部)
最終更新:2022.07.26 09:41