何度でもいう、安倍元首相は在任中の“プーチンの犬”ぶりの責任をとるべきだ
何度でも言うが、安倍元首相は首相在任中、プーチンに尻尾を振り続ける“プーチンの犬”としか思えないような姿勢を貫いてきた。
それは、北方領土返還のための交渉戦略というレベルではない。ロシアがウクライナのクリミア半島を侵略したあとも、安倍はプーチンの利益になることなら、国際社会の秩序なんて平気で無視。返還交渉が1ミリも進まないどころか、逆に領土の実効支配を強化されても、文句ひとつ言わずプーチンに媚びへつらい、経済支援という名の貢ぎものを続けてきたのである。
典型的なのが、2016年12月のプーチン大統領の訪日だろう。安倍首相の地元・山口県に招待して豪華接待、一気に北方領土交渉進展を目論んだもののプーチン大統領に2時間40分も待たされ、大恥をかかされただけで、何一つ具体的な進展も得ることができなかった。
ところが、安倍首相はなんの見返りもないまま、ロシアとの共同経済活動という名目で約3000億円の投入を約束してしまった。
また、2018年の日露首脳会談でも、安倍首相は「(2島引き渡しを明記した1956年の)日ソ共同宣言が基礎」と強調、「2島は確実に取り戻す、ということだ」としたが、会談翌日に当のプーチン大統領に2島について「宣言で、主権がどちらになるかは記されていない」と、引き渡しを完全否定される始末。さらには、翌年1月におこなわれた日露外相会談後のラブロフ外相の会見でも、2島返還以前に“主権は我々にある”と念押しされた挙げ句、“北方領土と呼ぶな”とまで言われてしまった。
ところが、安倍政権は、このロシアのやりたい放題、言いたい放題にほとんど抗議すらできず、それどころか、それまで毎年、2月7日の「北方領土の日」に政府が新聞各紙に広報広告を打ち〈北方領土は日本固有の領土です〉と宣言していたのに、2019年には「日本固有の領土」の文言を削除するところまで後退させてしまった。
まさに、金だけ貢いでプーチンの言いなり状態。しかし、それでも安倍首相のプーチン愛は冷めず、2019年の9月の日露会談では、冒頭、プーチンに向かって「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」などとできの悪いラブレターのようなメッセージを読んで失笑を買う始末だった。