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維新・松井一郎市長が「保育士足りないから親が自宅で面倒みろ」…一方で「インフルより軽い」論を紹介し保健所増強も否定

隠れ待機児童放置のうえ「家で面倒みろ」、一方でUSJの成人式は「あれぐらいのウイルス」と強行!

 それでなくても大阪市には、そもそも保育の受け皿が不足しているという状況がある。

 大阪市は昨年5月、「待機児童解消特別チーム」を立ち上げるなど待機児童解消に取り組んできた結果として、4月1日時点で待機児童数が昨年同日比で6人減少の14人(速報値)になったと発表したしかし、保護者が育休中の場合や条件をしぼって保育所探しをしていた場合は「待機児童」ではなく「利用保留児童」として扱われるため、こうした「隠れ待機児童」は全国で問題となってきた。そして、大阪市はこの「隠れ待機児童」の人数が2361人にも及んでいるのだ。

 実際、大阪市の隠れ待機児童問題は深刻で、2020年4月から認可保育所に入るために利用を申し込んだものの1次選考で落選した人の数が大阪市は4626人にものぼり、全国最多の横浜市(4662人)に次ぐ多さとなった。また、2018年4月の「待機児童数」ランキングだと、待機児童50人以上の148自治体のうち大阪市は82位だが、「隠れ待機児童」を含む合計数で見ると大阪市は4位に(朝日新聞「待機児童問題「見える化」プロジェクト」)。さらに、2021年4月時点で、全国で待機児童が多い自治体のトップとなったのは兵庫県西宮市だが、西宮市の「利用保留児童」は1034人で大阪市よりも少ないのだ。

 松井市長は2019年の市長選において「待機児童ゼロ」を公約に掲げていたが、それをいまだ実現できていないどころか、全国のなかでも深刻な「隠れ待機児童」を発生させているのだ。その上、感染拡大防止対策を怠ってきた結果、保育所に入園できた家庭にも「仕事を休んで家で面倒を見ろ」と迫っているのである。

 しかも、松井市長が首長としてありえないのは、感染防止対策を怠ってきたどころか、危機感を高めなくてはならない状況であるにもかかわらず、コロナを甘く見てもいいかのような発言を連発、感染拡大を是認する言動を繰り返してきた“確信犯”だということだ。

 松井市長といえば、昨年末にも市民に要請しているコロナ対策の要請を破って「維新30人大宴会」に参加していたことが発覚した際にも「何か問題ありますか?」などと開き直り、感染が急拡大していた今年1月8日・15日には、昨年度延期した大阪市の成人式を中止することもなくユニバーサル・スタジオ・ジャパンで決行。写真や映像を確認するかぎり、参加者には間隔を空けるなどのソーシャルディスタンスはとられておらず、大きな音楽に合わせて参加者にダンスを促すなど、かなりの盛り上がり状態に。その上、8日のこのイベントでは、挨拶に立った松井市長がマスクを外し、こんなスピーチをおこなったのだ。

「やっぱり二十歳の記念の仲間と集まる式典、あのコロナぐらいの、あのウイルスに、この思い出、人生のなかで非常に重要なポイントになる思い出のイベントを、なくされてたまるか、と」

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