文通費を「飲み食い」や「コンランのスピーカー」「公然わいせつ逮捕の議員への寄付」に使った可能性も
世界メシア教も崇教真光も手かざしで知られる新興宗教団体だが、そうした団体に政治資金から支出をおこなうとは……。しかも「講習会費」ということは、室井議員は新興宗教の講習会に政治資金で参加したのだろうか。ともかく、「政治活動費」から支出されていることを踏まえれば、公的な国会議員としての活動に使用されなければならない文通費が、新興宗教の講習会費に使われた可能性がある、ということになるのだ。
さらに、文通費が「飲み食い」に使われた可能性もある。維新の柴田巧・参院議員は2020年、支給された文通費のうち840万6131円を自身の政党支部「日本維新の会参議院比例区第11支部」に寄付しているが、同団体の収支報告書に記載された政治活動費の内容を確認すると、「会議食事代」などとして約190万円も計上。そこには地元での後援会役員会・報告会などの開催に伴う飲食代とともに、東京・赤坂の高級中華や個室懐石などでの支出も多数あった。
それだけではない。維新の石井苗子・参院議員も、文通費を自身の資金管理団体「石井苗子ときぼうの会」に544万8760円も横流ししているが(ちなみに9月分の使途報告書はなぜか公開されていない)、収支報告書によると石井議員の資金管理団体は政治活動費から複数の維新所属の東京の区議会議員や市議会議員の後援会に15〜30万円の寄付金を支出。そのなかには昨年、公然わいせつ容疑で現行犯逮捕された赤坂大輔港区議会議員の後援会もあった。
これは維新の柳ヶ瀬裕文・参院議員も同様で、受け取った文通費のうち353万2007円を資金管理団体「やながせ裕文後援会」に寄付しているが、「やながせ裕文後援会」の支出を見ると、世界的なインテリアなどの有名セレクトショップである「ザ・コンランショップ」でのスピーカー購入や、スタッフのユニフォーム代への支出のほか、「東京維新の会」に会費として計36万円が支出されていた。
ようするに、本来は国会議員としての公的活動に使われるべき文通費が、事実上、飲み食いの金や新興宗教団体の会合・講習会費、さらに維新の地方支部や議員に流れている可能性がある、というわけだ。