小室バッシングの背景にある「貧乏人が皇族と結婚するなんて」という差別意識
ようするに、ワイドショーやネットがこの間、いっていた「眞子様のためを思って」「眞子様には幸せになってもらいたい」「お祝いしたい気持ちはあるのに」などという言葉は、ただの言い訳にすぎず、本音はこの結婚が気に入らず、潰したくて仕方がなかっただけなのである。
しかも、その背景にあるのは、小室氏と母親に対しる「身分をわきまえない、分不相応な人間」という差別意識だ。
実際、週刊誌やワイドショーを中心にした小室氏バッシングには、借金問題だけでなく、露骨な貧困者差別のようなものも多かった。たとえば、小室氏の母親や小室氏が“貧乏なくせにセレブ気取りの生活をしている”と嘲笑する記事だった。派手な生活をするために、男にすり寄っているかのように書き立てたり……。
小室氏の教育についても、“お金もないくせに学費の高いインターナショナルスクールに通った”“お金もないくせに学費の高いICUに通った”“お金もないくせに留学した”といった誹謗中傷が浴びせられた。
高橋真麻などは『バイキング』で「たぶん本当に400万円は工面できなかったと思うんですよ。返すってなっても。だからそういうプライドの高さみたいなのが垣間見えるのが、非常に人間として、眞子様をお預けして大丈夫なのかなっていう不安が払拭できない」と、400万円を工面できない若者に結婚する資格がないかのようなコメントまでしていた。
こうしたことからも、小室氏バッシングの背後に「貧乏人のくせに」という差別意識があるのは明らかだ。日本社会では「貧乏人は貧乏人らしく質素な生活をしていろ」という差別意識が根強くあり、それが生活保護バッシングなどを生み出しているが、小室氏バッシングにも同様の意識が垣間見える。
しかも、その差別意識をエスカレートさせているのが、皇室制度の持つ本質だ。
皇室制度=天皇制が身分の貴賎を全肯定する差別的な制度であることはいまさら説明するまでもないが、その差別性が貧困・弱者差別に「家柄差別」という要因を加え、小室氏に対して、「名家の出でもない、貧乏人が、皇族と結婚するなどおこがましい」という反感を生み出し、バッシングを激化させているのである。